52㎐のラヴソング
監督 魏徳聖(ウェイ・ダーション)
出演 林忠諭 莊鵑瑛 舒米恩 陳米非 林慶台 趙詠華 李千娜 張榕容
「海角七号 君想う、国境の南」「セデック・バレ』『KANO~1931海の向こうの甲子園』の魏徳聖(ウェイ・ダーション)監督が、それらとは全く異質なミュージカル映画を撮ったもの。
「ラ・ラ・ランド」と「アメリ」がぶつかったようなオープニング。バレンタインデーの台北。
バレンタインデーに女性から男性にチョコレートを贈る習慣は、日本のチョコレートメーカーが始めたものだから、基本的に日本の習慣。中華圏では薔薇の花束99本とか999本とか男性から女性へ、が主流、まあ中華圏や韓国では日本の影響でチョコレートも増えてるとか。
花屋の店主、小心は今日は忙しい。けれど自分には一緒に過ごす相手がいないのだけど。パン職人、小安は、チョコレート菓子づくりに励んでいるが、それは自分が片思いしている女性蕾蕾からそのボーイフレンド大河に送られる物。
蕾蕾は合同結婚式のイベントの準備中、その華やかな中にあって、10年このかた進展しない作曲家の恋人大河との関係を思い悩んでしまう。
台湾ドラマの何かで見た顔、誰だかわからないけど見たことのある顔、聞き覚えのある声、など、出てくる。女性同士のカップルは、それぞれドラマで見た顔と映画で見た顔の人。パン屋の親方、どこで見たかさっぱり思い出せない。後で資料を見てびっくり、セデック・パレのあの!
台湾ドラマや魏徳聖映画をいろいろ観ている人のほうが楽しめるだろうけど、まあねえ、これ、情人節バレンタインデーの季節に観たかったな。
52hzっていうのは、おそらく世界に一頭だけ存在するという、その周波数で鳴くクジラがいて、世界で最も孤独な鯨と呼ばれている、のだそうで、それから来ているタイトル。
「令和の昭和感」という表現に嵌りました。 なんかそういう感じ、日頃、感じること…