私はあなたのニグロではない

監督 ラウル・ペック
語り サミュエル・L・ジャクソン

黒人文学のレジェンドであり公民権運動家でもあったジェームズ・ボールドウィンの視線で、アメリカと言う国の人種差別を見つめるドキュメンタリー。フランスで生活していた彼が、アメリカに戻る。アメリカ南部シャーロットの高校に黒人として初めて入学するドロシー・カウンツ、白人に囲まれ唾を吐かれる写真を見たことがきっかけだった。1957年の事。
メドガー・エバース(私はこの人について知らなかった)・マルコムX・キング牧師という公民権運動家たち(三人とも暗殺される)との会話、また、ロバート・ケネディとの対話なども出てくる。

2017年、異例のヒットをした作品だという。
Black Lives Matter 黒人の命も大切だ という運動、そしてコロナ禍以来目立って明らかになっているアジア人差別、公民権運動の60年代と、根っこのところで何も変わっていなかったことに気づかされる近年。カンフルって何だ?と思ったら、カンフーとインフルエンザをくっつけた造語、アジア人差別語だそうだ。
1960年代にあっては、ニグロと言う言葉は差別語ではなかったようだ。ニガーはその頃でも蔑視語だっただろうが。ネグロイド・モンゴロイド・コーサソイドなど人種の区別用語としてあったのだろう。

近頃の日本でも、韓国人・中国人に対する蔑視をあからさまにしたい人が増えているらしい。NET上では馬鹿な発言を繰り返す人々がいる。試しにDNA鑑定をしてみましょう、日本人のほとんどに中国、朝鮮半島の遺伝子があるはずだよね。なにかのきっかけで、蹴飛ばす、唾を吐きかける、出会い頭に殴る、という行為にまで至るのだろうか。

えーと。
確かに、“今”の映画なのだろう。幼稚園から人種やLGBTファミリーや職業や様々な混合の中で育つのでない限り、人は慣れないものに違和感を持ち、区分けしてしまうだろう。だから少なくとも知識として教養として、差別はノータリンの所業であると認識しなくては。教育は大事!だからちゃんと機会均等に教育を!あーこの日本でも塾に行けて十分な環境を与えられる人と、給食が無いとご飯すら食べられない子供との差が広がっていて、堂々巡りになってしまうけれど。教養の無い大統領が一人現れただけで、アメリカのおかしな部分がより露わになるし。最低限、本を読む人に政治家になって欲しいものだよ、ふん。

歴史を振り返りましょう。
GYAOで観ました。

コメント (1)

atcon2021年4月14日(水曜日) at 9:12 PM

GYAOで観てみます!

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