デニス・ホー ビカミング・ザ・ソング

http://deniseho-movie2021.com/
監督 スー・ウィリアムズ
出演 何韻詩デニス・ホー 黄耀明アンソニー・ウォン

香港芸能界のスターである何韻詩が、2014年の『雨傘運動』中国の支配が強まる中で若者たち中心に起こった民主化運動(警官の催涙ガスを避けるために雨傘を用いたことからそう呼ばれた)に参加し、座り込みを続けた。
そして、彼女は中国での芸能活動ができなくなってしまう。ブラックリスト入り。今では香港映画でもコンサートでも中国資本が絡む。そして次第にCMなどからも撤退を余儀なくされる。レコード会社の契約を切られる。
カナダ育ちの彼女は、モントリオールへ向かう。

2019年6月。香港で逃亡犯条例改正に反対するデモが起き、彼女はまたそこに参加する。国連やアメリカ議会でも発言する。

それとは別に、2012年の時点で、彼女はLGBTパレードに参加し、香港芸能界の女性で初めて同性愛者であることをカミングアウトした。やはり同性愛者である歌手・音楽プロデューサー黄耀明と共に、LGBTに関わる社会活動、民主化運動に携わっている。
私は香港芸能ファンであるが、デニス・ホーと言う歌手にあまり関心を持っていなかった。カミングアウトしたこと、民主活動をしていることだけは知っていたけれど。そんなに梅艷芳ファンだったのか。コンサートで梅艷芳と共に歌っているシーン、ああー懐かしかったよ。あの『夕日の歌』も流れたね、近藤マッチのカバー(アニタの葬儀の様子を見た香港芸能ファンには知られているさる事情…)

『十年』という映画で予告していた香港の中国化、10年も経たずに物言えぬ場所になってきている。
イングリッシュネームが黄耀明と同じアンソニー・ウォンである俳優の黃秋生サンも今、ほぼ干されている。良い俳優さんなのに。

日本では周庭(アグネス・チョウ)さんが日本語で発言していた、周庭は今どうしていることだろう。この映画よりもその後の状況は悪くなり、1997年香港返還から50年続くはずだった1国2制度は、彼方に消えてしまった。

コメントをどうぞ

コメント(*必須)

CAPTCHA


*