少女は自転車にのって

少女は自転車にのって監督 ハイファ・アル・マンスール

出演 ワアド・ムハンマド リーム・アブドゥラ

サウジアラビア映画。サウジアラビア初の女性監督による。・・・って映画館の設置が法律で禁じられている国で。

10歳の少女ワジダは、男の子の友達アブドラと自転車で競走したい。だけど女の子が自転車なんて!と言われる国だ。黒い服に身を包み、ヒジャブというスカーフで髪を隠して女子校に通う。男に声を聞かれることもいけない。

黒い衣装の下にはジーンズや派手なTシャツや、鮮やかな流行のものを身につけている。家庭では欧米と変わらないファッションで過ごしている女性たち。だが、ワジダの父親は通い婚なのか?男の子ができないことで争いになっているのか?

イスラム教の国の、それが文化なのだが不思議なことだらけだ。厳しい戒律をかいくぐってちょっとした不良な女の子たちはどこの国にもいるもののようで、隠れてペディキュアをしている娘がいる。ワジダはというと自転車を買う金を稼ぐためにミサンガを編んではクラスメートに売りさばく、こっそり逢い引きをたくらむ(デートとは言いにくい)上級生のために使い走りをして女性からも相手の男性からも小遣いをせしめる、など。いや、、そうじゃなきゃねえ。でも、逢い引きがバレた娘は、親の決めた男と結婚させられる。ワジダと同じくらいのクラスメートがが結婚したという。・・・なんだろう。

コーランの暗誦大会の賞金が1000リヤルと知ったワジダは母親からも習いながら必至で勉強し、そしてとうとう一位を獲得する。が・・・。

イスラム教徒だから男は4人の妻を持つことができる。ワジダの父も、どうやら跡継ぎの問題を責められたりするものらしく、第二夫人を迎える。パパの結婚式…ってなんだよ!と、イスラムでは無い社会に居る私は思う。

女の子が自転車なんて、という態度だった母親が、ワジダに自転車を買ってやる。アブドラと競争して自転車を走らせるワジダ。この国初の女性監督が生まれたように、少しずつ少しずつ変化が起こり、新しい風が吹くのだろう。2015年には、女性も地方選挙に参加できるようになるそうだ(今まだ選挙権が無いのかよ!)。

 

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