追憶と、踊りながら

追憶と、踊りながら監督 ホン・カウ

出演 ベン・ウィショー チェン・ペイペイ アンドリュー・レオン

予告編でチェン・ペイペイが出てる、と知った時に、必ず見ると決めていた。

鄭佩佩、60~70年代香港武侠映画の大スター、『グリーン・デスティニー』でチャン・ツーイーのお師匠さん役だった人。

彼女が演じるのは、カンボジア系中国人でイギリスの介護ホームで暮らしているジュン。亡き夫はフランス系カンボジア人だった。一人息子がいる。カンボジア語・ベトナム語・広東語・北京語が話せるが、英語はよくわからない。

介護ホームで『夜来香』を聞いているジュン。李香蘭の歌声。

やがて、息子はどうやら最近亡くなったらしいことが見えてくる。

実は息子はゲイで、同居している恋人がいた。

彼女に好意を寄せる老人がいて、デートもしているが、言葉は通じない。息子の恋人が、通訳ができる女性を連れてくる。

まあ私自身は独身のまま今に至っている、のでいずれそういうホームの類に世話になるのだろう。そして親の介護が終わって独り暮らしになった家で、なにやかや手を入れなければならない事件が勃発、心細い思いをしながらあれこれ手配、バタバタしたところだった、から?なんだか映画の初めのほうからしみじみしてしまうのでした。

息子とちょっとした争いになる、ところから不意に現実に戻る、とそこに息子はいない。

息子の恋人役のベン・ウィショー、「クラウドアトラス」に出ていたというのだから見ているはずだけど、ごめんね、記憶にない。「007」のQ役だって。

介護にかかわったことのある人には、身につまされることの多い映画だと思います。喪失ということを知っている人にも。

監督はカンボジア生まれベトナム育ち、そしてロンドンへ移住した、この映画の主人公と同じカンボジア系中国人。

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