ドンド・ストップ・ザ・ダンス

ドントストップザダンス著者 柴田よしき
講談社文庫

私設保育園にこにこ園園長兼私立探偵、花咲慎一郎シリーズ第5弾。

キリンという動物は高血圧なんだそうである。
という一行から始まる。ほんとの話か?と思ってちょっとググるとすぐ出てくる。あの長い首に起因するそうだ。心臓から脳までの高低差の問題。

で、保育園の室内滑り台に張り付けてあったキリンの絵の、首を壊して、こうけつあつ と書いた5歳の園児浩太郎。その父親俊太郎は、かつて人気のあった推理作家だったが、今ではアルバイトで生活費を稼いでいる。母親は別居中。

で、事件が起こる。俊太郎が金属バットで殴られて意識不明になった。

メインの事件はそれであり、当然最後にその犯人がわかる、のだが。

話が、というか花咲探偵個人にかかわる人間関係と、事件の背景にある昔の児童養護施設での事件、その関係者、とつながってややこしく、オリンピックの期間に少しずつ読み進んでいたら、えーと何がどうだったんだっけ?な私であった。花ちゃん物のファンだから、いつものわき役にかかわる部分、保育の話、細部がそれぞれ楽しいのだけれど。オリンピックが終わってもう一度ざっと読み返し、話がつながった始末である。まあなんというか、犯人探しとしてはいささか引っかけが多いでしょうよ。

「日本人の顔ってのは、アジアで最もバラエティに富んでいて、これが日本人だ、っていう典型的な顔が無いんだそうだ。つまり日本人ってのは、アジアやロシアや、太平洋のいろんな人間が集まって来て、それらの地が混ざって出来上がった民族なんだと思う。なのに、日本、っていう絶対的な血がある、と信じ込んでいる人間たちが、どういうわけか為政者の側に多い」

のあたりの会話がいい。

で、我がお気に入りの山内練も、ちょこっと登場。あれ?山内は身長はそれほど高くないんだったっけ?足の長さは花ちゃんと比べ物にならないのは知ってるけど。
シリーズをずっと読んでいる人のほうがもちろんわかりやすい、が、たぶん突然読んだ人でも楽しめると思う。保育とか子供の貧困とかにかかわっている人はそんな方向から楽しめるだろうし。

去年テレビ東京でドラマ化された時には花ちゃんを山口智充がやったのかあ…。城島を加賀丈史ってのもなあ…。

 

 

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