チェルノブイリの祈り 未来の物語

著者 スヴェトラーナ・アレクシェービッチ
岩波現代文庫

1986年のチェルノブイリ原発事故にかかわった人々の声。
発電所が火事だと知らされ、何の装備も無く駆け付けた消防士たち。彼らは、自身が放射能となって放射線を発し、ほどなく次々に亡くなっていく。その妻たちの声。夫に逢いたくて、妊娠を隠して近づき、死産した妻。夫を失った後、再婚相手を得たけれど、生まれた子供は重い障害を抱えて長生きできない。
僕たちは長く生きることは無い、と、わかっていて笑うことのない子どもたち。

処分を命じられたその場所の品々が、盗まれ、どこかで出自を隠して売られる。

怖い、無残な、悲しい、腹立たしい、無力感に駆られる、ドキュメンタリー。

福島出身だからといじめられる子どもたちが今の日本にいる。

福島原発はコントロールされている、と言って東京にオリンピック開催を実現させることにした首相がいる。あろうことか、原発を海外に売りつける。

福島以来、世界的に原発産業は沈んで、東芝が虫の息だ。

日本だから、まだ情報はある程度共有される(はずだ)。旧ソビエト連邦一党独裁の国にあっては、情報統制が厳しかった。専門家の知識は民衆と共有されることは無かった。無知な人々も多かった。そして地区には作物の供出のノルマが課せられていた。

著者は2015年ノーベル文学賞受賞。同じ著者の『戦争は女の顔をしていない』から読み始めたのだが、それも一気に読み進めて行けるものではなく、エンターテインメントに手を伸ばしながら、ちょっとこっちにも気が向いてしまった。

希代のお馬鹿首相とか防衛大臣とか、そんな人は読まないだろうけど。隣の国の3代目も知りもしないだろうけど。

皆さーん、読みましょう。

 

 

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