ヨーヨー・マと旅するシルクロード

監督 モーガン・ネヴィル
出演 ヨーヨー・マ ジョン・ウイリアムズ タン・ドゥン

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チェロ奏者ヨーヨー・マが、『音の世界遺産』を発信するため2000年にシルクロードアンサンブルを立ち上げる。アラブや中国や様々な国の人々による様々な楽器が、西洋楽器と融合した素晴らしい音楽を作り出す。
元々、和楽器やアジアの楽器と西洋音楽が融合した音が好きな私には、このドキュメンタリー映画の初めのあたりからもうこれ好き!でありました。

ヨーヨー・マ=馬友友のご両親がフランスに渡って、そこで生まれ、7歳でアメリカへ、という育ちだったことを初めて知った。子どもの頃にあのケネディ大統領の前で演奏しているなんてことも。
舞台袖で、彼を紹介する司会者の言葉に反応する姿、チャーミングで豊かな人柄がにじむ。

ケマンチェという楽器を弾くイランの男性、琵琶(ピパ)を弾く中国人女性、スペインのバグパイプを演奏する女性、シリア人男性、尺八を演奏する梅崎康二郎は西洋の地が混じった顔立ちだと思ったらお母さんがデンマーク人だって。そのほか様々。
それぞれ複雑なバックグラウンドがある。シリアやイランの政治情勢、不幸な理不尽な事態である祖国から逃れて今がある人達。
アメリカ育ちのヨーヨー・マの、中国に対する思いとか。アイデンティティの確認というものか。

祖国は敵対していようとも、音楽は見事に架け橋になる。

私個人は、サン・サーンスの『白鳥』の演奏で、前に黒人少年がうずくまっていて、ダンスが始まることがわかる、けど「瀕死の白鳥」をイメージするじゃありませんか、でも始まるのはストリート系のコンテンポラリーダンス?それをもっとちゃんと見せてほしかったなあ。

今年前半のベスト1かも、と思ったが、クーリンチエ少年殺人事件の立場はどうなる?と、悩むところでありますのさ。いい映画に出会う時間は至福なり。DVD欲しいです。

 

 

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