引っ越しの理由

先月、築25年の我が家を売却し、築45年の中古家に引っ越しました。
25年ローンを組み家族四人で住み始めた家を、売ってしまって一人で出て行く日が来るなんてね。想像したことはありませんでした。

いずれは夫婦どちらかが一人残されるのが世の常だとしても、日本人の平均寿命通りなら、定年後夫婦二人の長い老後があり、女性の方が6、7年は長生きするらしいから、年上女房の私の場合、晩年は4、5年ほど独居老人生活を余儀なくされるかもしれない。でもまあ、それは考えたところでどうなるわけでもない、ずっとずっと先の話。と高をくくっていました。
しかし私は、想定よりもずっと早く、そして想定以上に長い年数を独りで暮らし、生計を立てていかなければならない運命を与えられたようです。

私の生活設計はシンプルです。
「体が続く限り働くだけ働く」、「年齢とともに生活を縮小していく」
この二つだけ。

家族四人で住んだ家も庭も、私には手に余るし、郊外の暮らしは豊かな自然があるというわけでもなく、車が無ければ生活できない、ただ不便なだけの地域です。
町に行けば車無しで生活できるだろう、仕事だって田舎よりは見つけやすいだろう、ここよりはマシだろう、と都会に流れて行くフリーターのごとく、山を二つ超えて市街地に引っ越してきました。

「家族で暮らした思い出のある家を売るなんて!」と何人かの人から驚かれたり、呆れられたりしましたが、「あの家は家族で暮らすための家だった。家族四人が揃うことはもう絶対あり得ないのだから、あの家に独りでいる意味は無い」と考え、自分で納得しています。
引っ越しを自分の意思で決定し、自分で行きたいところに強制されることなく移動できるということは、なんにせよ恵まれた、幸せなことだと思います。今年は特にその思いを強くしました。
 

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| 11月 23rd, 2011 | Posted in ● 日々のこと, 雑記 |

4 Responses to “引っ越しの理由”

  1. あある Says:

    知らない人が読むとどんな田舎からどんな山を越えて、とおもうだろうなあ・・・。
    思い出が詰まっているからこそ、かな、と思っていました。
    何にせよ、新しいことが自分自身の意思によって始まるのは素敵なことですね。およそ若すぎない年齢になってからは特にね。

  2. atcon Says:

    ちょうど山を二つ超えて降りたところに、引っ越しましたよ。
    朝5時の始発電車の音から夜中まで、踏切の警報機、車や工事の音、通行人の携帯のおしゃべり、のべつ聞こえてきて、私にしてみれば、すごい都会に出てきた気分です。
    静かなより騒音があるくらいが落ち着きます。
    来月からは徒歩通勤です。いずれはノーカーライフが目標。

  3. ガラ夫人 Says:

    訪れた家はとても住み心地の良い風にリフォームされ、すでに新しい持ち主の意思に添って、暖かく迎え入れてくれました。帰り道、そこにあの人がいるのだとすんなり納得の行く思いがして、安心したような少しワクワクするような気分で汽車に乗ったのでした。

  4. atcon Says:

    ガラ夫人さま
    その節はありがとうございました。
    この家にあの人も一緒に居ると感じてくれたのですね。
    私もどこに住んでも一緒だって、そう思っています。

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