台湾新電影時代

監督 シエ・チエリン
出演 侯孝賢 オリヴィエ・アサイヤス 賈 樟柯  蔡 明亮 是枝裕和 王童

90年代後半、まだビデオテープの時代のレンタルビデオを探し回ったものでしたよ、侯孝賢監督、エドワード・ヤン監督作品。80年代、台湾ニューシネマと呼ばれた新しい感覚の映画が生まれ、89年、「悲情城市」がベネチア映画祭で金獅子賞を獲るに至って、世界的に注目される。

日本人から見ると、古き懐かしき日本の姿、というものがしばしば出てくる。日本の植民地だったのだから。支配していた側が懐かしがっていいのか?という思いがかすめる。
中国では、その同世代にあたるのは第5世代と呼ばれる陳凱歌や張芸謀、田壮壮といった監督たちだ。その作品は多様ではあるが、台湾の、現代の若者たちを描くニューシネマ作品とは全く傾向を異にする。80年代には中国大陸の映画人たちにはほとんど知られていなかったらしい。

昔、台湾映画のスタッフの字幕にどうしてオリヴィエ・アサヤスという名前が良く出てくるんだろうとおもっていたわぁ、のちにマギー・チャンと数年間結婚するなんて知らなかったころ。その人がしゃべっていたり、蔡 明亮が、自分は台湾ニューシネマの仲間では無い、と主張したりするところを見られるのは嬉しい。ちょっとずつかつて見た映画のかけら。もしくは見ていない映画の一部を、目にすることができる。ラストの映像は何だっけ?伊能静と林強の、と思い出さなかったのは「憂鬱な楽園」だった。
王童という監督が、台湾のシューシネマの走りだと初めて知ったが、作品は、あまり日本に紹介されていないらしい。

この日一回だけの上映、観客まばら。この地に台湾映画のファンはそんなものなのか。

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