侠女

監督 胡金銓(キン・フー)
出演 徐楓 石雋 白鷹 田豊 喬宏 

2部構成の作品を一つにまとめているので、3時間の長丁場。
聊斎志異の中の作品から映画化。宦官の陰謀で殺された忠臣、その娘による復讐、それを助ける男たちが絡んで、前半はどうにも関係がすっきり理解できない(私個人の問題か)。妖しだか現実の女だかわからない描き方だし。
が、後半はその風景美しくアクションはキレ良く、後年の『グリーンデスティニー』や『ラヴァーズ』などの竹林の中での戦い、その元祖がここにある。
その映像で、1975年のカンヌ国際映画祭で高等技術委員会グランプリに輝いた。

うん、元祖なんだよ。香港や台湾や韓国の武侠映画はこの作品無くしては今のかたちにならなかっただろう、と思われるぐらいの。竹林や林の中での戦いもそうだし、足場の悪い岩がごろごろある場所で、と言うのも。

が、何といってもラストシーンです。見た顔だよな、と思っていた、喬宏(ロイ・チャオ)さんだ、高僧のそのお方が、最終兵器のような刺客との闘いで、だまし討ちにあったその時。前の席の観客がけたたましく笑ったのだよ。それで気づいたのだが、流れる血が・・・ああ言わない方がいいよね、これから見る人がいるかもしれないもんね、言わないけど言いたい!
そして、その刺客が連れていた二人の若い者は、息子と言う設定だったのだけど、一人がサモハンだった。太った方、と呼ばれていても今よりずっと体重が少ない若きサモハン。ユンピョウも出ていたという。痩せてる方はもしや?それとも別の役?

ティエ!と呼びかけるから、ああ二人は息子だったのか、と分かったけれど、字幕には父上!とかあったっけ?錯乱して息子を手にかけた、と観客にわかったのかな?

コメントをどうぞ

コメント(*必須)

CAPTCHA


*