猫だましい
著者 ハルノ宵子
出版社 幻冬舎
よしもとばななのお姉さん、吉本隆明の長女、で、本業は漫画家。
で、昔、ちょっと彼女のマンガ読んでいたので、書店で目に付く。帯を読んで、買う!
まずは大腸がんが見つかったところから。闘病エッセーですが。もう、引用するのもはばかりたい単語がー。笑いながら読む頓狂な闘病記。
そもそも乳がんで片方の胸は無い、自転車酔っ払い運転で、だったと思うが大腿骨骨折。の、上に、大腸がん。
なのになぜ、どーすりゃそんなに能天気、な。
よしもとばななさんも、例えばバリで何か霊を感じたりする人だから、この姉妹にはそういうスピリチュアル系の感覚があるのか、自分の癌のタイプがわかるらしいのだけど。
あの、吉本隆明大先生と長女宵子さんとの会話ときたら、うっそー、ありえねー!何がって書けない!ほーんとに下町育ちなのねー、と言ったってそれは無いだろー!!
このあっかるい闘病には救われる。
両親の介護を20年、というのはかなりの事だ。しかもその対象は吉本隆明とその妻だ。格別のストレスを自覚していなくても、心身はくたびれ果てている。なにかしら病むさ。
後半は猫の話中心。
この本一冊あると、落ち込みそうな時に引き上げてくれそうな、佳い本です。