十二月の十日
著者 ジョージ・ソーンダース
出版社 河出書房新社
1913年、全米ベストセラー1位なった作品だそうだが。ほんとかよ、アメリカの読書人ってどんな層のどんな趣味の・・・と、思いながら読む。短編集で、最初の『ビクトリー・ラン』と最後の『十二月の十日』を除いて、ほぼディストピア、うっ、な、嫌なお話三昧。
『センブリカ・ガール日記』40歳になって日記を書くことにした父親。良き家庭人、良き父親だが、生活は苦しく、娘の誕生日パーティーについて頭を悩ませている。たまたま籤が当たって、娘のために“SG飾り”というものを庭に設置するのだが。それが何だかどうもわからないまま読み進み、どうやらそういうものらしいことがわかる…と、何だよ!なんなんだよ、と、大概思うだろ、おい!
『短くて恐ろしいフィルの時代』を読んで、別のも読んでみたいと思ったソーンダース2冊目、なのだが。翻訳の岸本佐和子さんはギャグと呼んでいるが、ギャグって。帯に、これほど共感を呼び、これほど笑わせてくれる小説家は~とあるが、はい?
そして得てして、何だよ!と思い、なんだってこんなの読み始めてるんだと思いつつ読み進んだものが、印象に残ったりする。
最後の表題作まで読んで救われるのはまあそうなので、良かったら読んでみる?あなたにはギャグ?
なんか面白そう!
友人からの借り物だけど、読むならそのまま借りておきましょうか?