年少日記

監督 ニック・チェク

出演 ロー・ジャンイップ ロナルド・チェン ショーン・ウォン

高校教師のチェンが勤める学校で、自殺を思わせる遺書のようなものが見つかる。“私はどうでもいい存在だ”というその言葉が、チェンの子供の頃の記憶と重なっていく。弁護士の父は、躾と言えば体罰しか頭にない厳格な親だった。勉強もピアノでも良くできる弟と、どちらも頑張ってもできない兄。兄が書き綴っていた日記。

初めの方に、兄が屋上から飛び降りる映像、が、そこにはもう一段低い部分があって、その上に立っている兄。

眠れないから精神科に連れて行って欲しい、と、親に頼むだけの判断力がある子供、その要求を蹴る親。父だけではなく、母もまた夫からのドメスティックバイオレンスの犠牲者でもあり、それから逃れるために兄を責める。

ある日、とうとう身を投げる兄。母は家を出て行く。

地味な教師になっているのは兄だと思って観ていたのは勘違いだとここでわかる。親の言うなりに何も考えず優等生の道を進んでいた弟も、その道を行くことはできなくなる。

たいへん優秀な兄妹の間で、そこまでではなかった同級生、とか、よくある話だよね。勉強が好きではない人から見れば、それでも十分良い学校に行ってるじゃないか、と思えるのに、何かしら心を病んだ噂が伝わってきたりしたことが、私の周りでもかつてあった。

この映画の場合、そんなに大昔の話でもないのにどうしてそこまで?と思ってしまう両親の在りよう。父親役のロナルド・チェン鄭中基を、昔、歌手として知ったのだった。

この先観る機会があるかもしれない誰かさん、その後がどうなるかは、ご自分で確かめてください。良くある話、ではありますが、佳作だと思います。ニック・チェク監督のデビュー作。主演のロー・ジャンイップは監督もする人だそうです。

 

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