国際市場で逢いましょう

国際市場で逢いましょうhttp://kokusaiichiba.jp/

監督 ユン・ジェギュン

出演 ファン・ジョンミン キム・ヨンジン イ・ダルス

1950年ごろの朝鮮戦争時の混乱の中で、父・妹と離れ離れになったまま、母やほかの弟妹と釜山に避難してきたドクス。釜山の国際市場のコップンの店を訪ねるよう父に言われた通り、伯母の店で世話になる。

父の言葉を忘れず、家族を守るための労働にいそしむドクス。弟は頭が良く、ソウル大学に合格する。学費を捻出するため、親友ダルグと共にドイツの炭鉱で働くことになる。そして、そこでやはり韓国からやってきて看護婦をしていたヨンジャと出会う。

ダンスパーティでツイストを踊っているシーンなど、60年代の日活の映画、浜田光夫と吉永小百合のあたりの景色のようでもあり、日本にだって悲惨な炭鉱労働はあっただろう…が、朝鮮半島は1950年にはまだ戦争をしていたし、後の70年代にはベトナム戦争に参加した兵士がいたのだ、と、改めて思う。

戦争ということが、国の発展を妨げるのだ。それが、この映画を見ていて一番強く思ったことだ。安保法案成立で、早速武器の輸出が可能になったらしい我が日本。あー、そういうことで経済界が儲かるのか。そして結局戦争に巻き込まれ、儲かった少数がいて、そのほかの多くは貧しさに沈み、這い上がるまでに無駄に時間を要する。

兵士としてではないが、戦時のベトナムに仕事に行く。家長として妹の結婚費用を稼ぐために。

伯母の死後、買い取ったコップンの店を、どうしても手放さない頑固爺さんのドクスと、それぞれの時代の姿が行き来して描かれる。すごい老けメイクで、これ、別人?ではないか、と確かめてしまうほど。

結婚式のシーンでヨンジャが歌う『黄色いシャツ』は、大昔に日本でも流行ったもの。オッチョンジー ってどういう意味なんだろう?後の人気歌手の役で東方神起のユンホが出ていて、何だったかほかの韓国映画でも聞いたことのある歌を歌う。サービス出演?ナムジンという実在のその歌手に救われた設定のため、ドクスはずっとナムジンのファンなのだ。実業家やデザイナーなど実在の人物がそちこちにはめ込まれている。

家族を描いた作品を観終わったひとりもののわたくしでした。

 

 

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