女が眠る時

女が眠る時http://www.onna-nemuru.jp/
監督 ウェイン・ワン
出演 ビートたけし 西島秀俊 忽那汐里 小山田サユリ

ひ・さ・し・ぶ・りに、うう~う、どこに連れて行かれるんだあー、という気分の映画を見たのだが、じゃあ前にどんな映画でそんな気分を味わったか?記憶にない。

作家の夫と編集者の妻が、リゾートホテルで一週間過ごすためにやってくる。と言っても、妻は仕事がらみなので、留守がちだ。
そこで見かけた初老の男と若い女性のカップルから目を離せなくなる作家。

どこまでが事実で、どこから作家の幻想なのか?男は何者で、この関係は何なのか?
作家は処女作が評判になった後、2作目があまり売れず、スランプであるらしい、が、なんでそんなにマッチョなお身体なんだかなあ。編集者の妻と作家の夫なんて私だったらそりゃあいやだと思うが、余計なお世話な話だ。

初老の男は、眠っている若い女の写真を撮り続けている。

創作につながる好奇心がくすぐられた、のだと思われる作家、それがどんどん、狂気をはらんだ空気をまとっていくのだが。

結局、何がどうだったのかわからないまま、なので、この映画、ダメだという人はいるだろう。
ビートたけしが演じなかったらいったい誰が?と、ちょっと考えながら見ていたのだが。ビスコンティの「ベニスに死す」の作家を思い出しつつ。
肉体美が過ぎることを除けば西島秀俊はぴったりだし、ほかのキャストもとてもいい。なんだかわけわからない極致のリリー・フランキーとか。

香港生まれアメリカ在住のウェイン・ワン監督が、スペインの作家ハビエル・マリアスの短編を、日本で撮ることを提案したのだそうだ。コン・リー、ジェレミー・アイアンズの「チャイニーズ・ボックス」「スモーク」「ジョイ・ラック・クラブ」などの監督。そしてエンドロールに台湾映画「恐怖分子」の女優コラ・ミャオの名前が!監督の奥さんになっていたんだった。

原作を読みたくなって探したのだが、短編なのでそれにくっつけて映画のノベライズまでで本になっていた。それは要らないし。

曖昧模糊としたところに連れて行かれるが嫌いじゃない人と、退屈だという人に二分されるだろう作品です。

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