リザとキツネと恋する死者たち

リザとキツネと恋する死者たちhttp://www.liza-koi.com/
監督 ウッイ・メーサーロシュ・カーロイ
出演 モーニカ・バルシャイ デヴィッド・サクライ ゾルターン・シュミエド

ハンガリー映画、で、トミー谷という、かつて人気があってもう亡くなった歌手が、なぜか出てきて。という程度の、なんか変な映画らしいという情報だけで観た。

なんじゃこりゃ!なんだって九尾の狐、何ゆえ那須?ハンガリー映画だっちゅうに何やらヘンテコな日本語が出てきて。トミー谷という歌手は全然トニー谷(知らない?昭和30年ぐらいまでに生まれた人しか知らないか、という歌うコメディアンですよ)には似ていない、この名前は偶然の相似なんでしょう(か?)。

元日本大使夫人の、住み込み看護婦リザ、夫人が好きだった今は亡き歌手トミー谷の姿が、リザにだけは見える。日本の恋愛小説を読み、その恋愛にあこがれている。
リザの留守中に、夫人がベッドから落ちて亡くなる。その後、リザが出会う男出会う男、みんな死んでしまう。妙な男ばかりだ。鯉のメープルシロップ煮が好き(!)な男とか。その男は鯉の骨をのどに引っかけて死ぬのだが。

で、夫人の親族は、リザが夫人のお金を取るため殺したと主張し、警察はその後の男たちの死は彼女が仕組んだものかと疑い。お金が無くなったリザが下宿人を置くことを思いつく。そこへ、刑事のゾルタンが、監視のために下宿人となる。

あれやこれやの合間にトミー谷の妙なダンスと日本語の歌が入る。

だから何だって?

監督が映画祭で日本に来た時に、那須が気に入ったらしい。その時に九尾の狐伝説を知ったらしい。

そりゃもういろいろ日本のポップスを研究したらしい。

かつて、鈴木清順監督が中国のチャン・ツーイーとオダギリジョーで『オペレッタ狸御殿』という妙な映画を撮り、カンヌで特別招待作品として上映された。こーれをカンヌに持って行ってだーれが理解する?という作品でありました。それと双璧を成すようなナンジャコリャ映画であります。でも、ハンガリーでヒットしたんだって。どこかの映画祭で賞を獲ったんだって。

メックバーガーという店で蟹バーガーなるものを食べるシーンが何度か出てくる。時代設定は70年代で、その頃のハンガリーは社会主義国、バーガー屋さんとか小道具の雑誌メトロポリタンなどは存在していなかったって。まあそういうことを頭に入れて観たほうが、こんな映画が誕生するわけが、わかる、かなあ?

とにかく、印象には残る、長く話のタネになりそうな映画、です。

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