(内容紹介Amazon.co.jpから)
“海堂ワールドの新展開、外科医の謎に迫る。” 世界的権威の心臓外科医はいかにして誕生したのか。旧弊な学界から若くして認められるため、どんな奇策をとったのか。現役医師作家にしか書けない、医者の秘密。
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須磨医師は中学二年生の時、自分は普通の会社員にはとてもなれそうもないから、医者になろうと決めたそうです。
- 「人を押しのけたり、競争はしたくない。
小さくささやかな人間関係の中で生きていけたらいい。
理想は最小単位の人とのかかわり合いだ。仲の良い友達から「君がいてくれてよかった」と思われるのがいい。
競い合いではなく、ほのぼのとした人間関係ができたら幸せ。
いいやつと悪いやつが入り交じる雑駁な世界はイヤ。
自分ががんばってもトップが愚鈍なせいで路頭に迷うのもイヤ。
他力本願でうっとうしいのもイヤ。
よくも悪くも自分の責任で仕事できないのもイヤ。
つきあう相手とはケンカをするのも足の引っ張り合いをするのもイヤ。
自分が誰かを不幸にするのもイヤ。」
だから、患者と医者という1対1で向かい合う職業を選んだ、というところに思わず感動しました。
自分の心許せる狭い範囲で、しがらみなくささやかに生きたい、という気持ちは私も全く一緒なんですけどね。子供の頃から、何々になりたいと職業を真剣に考えたことが一度もないまま生きてきました。そのことを今更ですが、反省しました。
須磨医師は外科医になろうと決めてから、一度も気持ちがブレることなく突き進んでこられたようです。ブレないこと、は大事ですね。
今一番ブレて欲しくない人はカンさんです。
政治家って、国のために人のために役に立ちたい、と志を立てて選ぶ職業であるはず、とほとんどの人は考えていると思うのですが。ブレますねー、権力を得た途端に。
自分自身の意思ではっきりと選んだこと・・・無いかも。流れにまかせて、若いころはメインの仕事のほかになにかしらアルバイトをしてそこそこの、元祖フリーター生活。
専門職を持っている友人たちが二人、近頃、副職を見つけたいと言っていた。両親を亡くした独身女性たち。これ、ぶれてるというにはちょっと厳しいと思う、けど。