MOVIE+BOOK - おくりびと              

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おくりびと

ファイル 102-1.jpg
http://www.okuribito.jp/
監督 滝田洋二郎
出演 本木雅弘 広末涼子 山崎努

 なんと、広い劇場でなかなかの入り、それも韓流映画でしか見ないようなご婦人方が多いのだった。モントリオール映画祭グランプリ受賞がこんなに効くとは・・・。
 おそらくもっと小さな劇場で知る人ぞ知る佳作、と言うような扱いになる所だったはず。
 
  地方のオーケストラがつぶれて失業、求人広告を見て面接に出かけ、即採用、その仕事は実は納棺師だった。すったもんだ。
 その納棺師の所作が、お茶のお手前を見ているかのように無駄なく美しい。プロの仕事というものだ。
 
 納棺師という職業に注目したのは主演の本木雅弘だったという。妻が広末に決まる前の脚本ではモックンの最初の職業はチェリストではなかったらしい。年齢差を埋めるための職業設定だったと言うが、さほどに年齢差は感じられない気がする。なお、私は楽器のことについては無知だけれど、チェロを演奏するモックンの姿は、他の演奏者たちとほぼ違いが無い。こちらもずいぶん訓練したのだろう。

 その納棺師という職業(と、広末)以外は、ごくまっとうな、地味なつくりの作品なのだけれど、身内の死という誰でも経験する事態を描いて、みんなが身につまされてすすり泣いてしまう。結構長い映画だが、長さを感じさせない。

 この頃作品に恵まれないなあと思っていたモックンが、こういう地道な作品で大入り御礼なのはまことに喜ばしい、けれど『ファンシイダンス』(1989年)の陽平クン大好きな私としては、ちょっととんがった役もお願いします。

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comment(0) 2008.09.20 22:58

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