MOVIE+BOOK - モンゴル              

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モンゴル

http://www.mongol-movie.jp/
ファイル 85-1.jpg
監督 セルゲイ・ボドロフ
出演 浅野忠信 スン・ホンレイ(孫紅雷) クーラン・チュラン

 モンゴルの部族の首領の息子として生まれたテムジンが、父に連れられ妻を決めるたびに出る(9歳で!)。父はかつて自らが妻を略奪した部族から息子の妻を迎えることで和解を図るつもりだった。が、途中で立ち寄った村で出合った少女ボルテに「私を妻にしなさい」と言われる。
 と言うところから始まる若き日のチンギスハンの物語。元の歴史書によると、チンギスハンの生涯には空白の時期があるという。その時期は敵方にとらえられていたのではないか、と言う説にのっとり、自由に創作した作品なのだろう。

 静かな、ほとんど無表情に近い浅野忠信、派手な大きな芝居を見せる中国人俳優孫紅雷、私個人はどちらも大好きな俳優なのだが、ちょっと違和感を感じた。が、しかし。なんと言ってもボルテ役の女優の顔立ち、これをモンゴルで美女と言うか?はともかく、ロシア人監督に強いインパクトを与えたまま脳裏から去らなかったんだろう、という印象的な顔立ち、その、ボルテの物語ですよ、これは実は。
 自ら敵方に身を投じ、夫テムジンが迎えに来た時傍らの男の寝首を掻いて待っており、その男の子を身ごもっている。そして、夫テムジンは即座に「俺の子だ」と言う。見ていて異空間に放り投げられた瞬間でしたね。

 それにしても、浅野忠信、まことに実に、いかに過酷な撮影だったことかお察し申し上げます。その広大な草原、砂漠(その昔モンゴル語科の学生だった弟から聞いた話では、ゴビはゴビであって砂漠ではないのだそうだ。あえて言うなら土漠?)、雪と言う自然環境、モンゴル語のセリフ、合間に中国語のセリフが混じるから中国人俳優は結構いただろう、その中に日本人1人、しかも、公式サイトによると覚えていったモンゴル語のセリフを全部変えられちゃったんだって~~~!。
 アカデミー賞外国語映画賞ノミネートが無ければ上映されなかったかもしれないこの作品、良かったねー、ノミネートだけでも。

MOVIE
comment(0) 2008.04.14 12:41

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