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ヘヴンズストーリー

http://heavens-story.com/
ファイル 179-1.jpg監督 瀬々敬久
出演 崔岡萌希 長谷川朝晴 忍成修吾 村上淳 山崎ハコ

途中に休憩をはさんで4時間38分。

家族を殺された幼い娘、妻子を殺された若い夫、一人息子を育てながら復讐代行を副業にする警官、理由なき殺人を犯した学生、そしてその青年と家族になろうとする女性、彼らを中心に、20人以上の登場人物が、複数の殺人事件をきっかけにつながっていく。
と、チラシに書いてある。

幼い娘が家族を殺された直後に見たテレビの中で、妻子を殺された男が「僕がこの手で犯人を殺してやります」というのを見る、その瞬間に8歳の娘にとってその男がヒーローになる。なぜなら、その同じテレビ画面の中で、自分の家族を殺した男は自殺したことを知ったところだったから。もう自分の復讐はできないから。「お父さんの歳もお母さんの歳もお姉ちゃんの歳も超すよ、私死なない」と、祖父に伝える8歳の娘。
最初の物語のこの部分からしてすでにせつない。

行きずりに殺人を犯した青年に関心を持つ人形作家は、自分が若年認知症であることを知り、絶対に忘れたくないものを探してみたけれど、何もない、と言う。
この人形作家を演じる歌手の山崎ハコが役者として演じるなんて驚いたけれど、この役はほかに考えられない。たとえば緑魔子が演じたとして、ちょっと艶っぽさが過ぎる。この存在感は何だ?と、たぶん、山崎ハコという歌手を知らない人が見たら思うのではないか。
養子になった殺人犯訳の忍成修吾の、その後を見ながら、『リリイ・シュシュのすべて』という映画は結局どうなったんだっけ、と昔の姿を思い出したりした。

罪と罰、復讐、復讐の復讐・・・理由無き殺人にも何かの理由はあり得る。

今の時期なので、天災ならばいかに家族友人すべてを奪われようと、人は復讐など考えない、ことなどを思った。<原発事故は天災か人災か?復讐は?誰に?>

悲惨な話を、悲惨に終わるけれど、後味が悪いかと言うと、そんなことは無かったと私は思います。人形劇というのか人形振りと言うのか、仮面を付けた人と人形の芝居が間に挟まります。たくさんの、いい役者さんが出ています。片岡礼子さん、無理しないで長く続けてね。

MOVIE
2011.04.24 15:16

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