MOVIE+BOOK - SweetRain死神の精度              

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SweetRain死神の精度

ファイル 83-1.jpg
http://www.shinigaminoseido.jp/
監督 筧昌也
出演 金城武 小西真奈美 富司純子

 たとえば香港映画『ラベンダー』では落っこちてきた天使の役で、中で長めの髪を左右でスズメの尻尾に括ったりなんかしてチャーミングな姿を見せた。金城武には非現実ファンタジーが似合う。本人のちょっと天然な(ゴメン)資質と共鳴する?いや、啓吾やユーリのファンのごめんなさい。

 3つの時代があり、それぞれのエピソードのなかにキャラクターも年齢もそれぞれ違う、金城武演じる死神が現れ、死か生かの判断を下す。すでに本の紹介はこの欄でしてありますよ。時代を超えて存在しているから、新しい言葉の使い方に戸惑って妙なリアクションをする、のは原作と同じだけれど、もっとコミカルに軽い死神。
 小西真奈美さんは全身見ると明らかにモデル体型だけれど顔立ちだけなら、地味にもなりうる、ので、私醜いから、と言う台詞も受け入れられないものでもない。それに対して死神は、いや、見にくいことはない、見やすい、なんてね。

 犬・・・が上司でもまあいいけど、台詞が字幕になって、なんというか、どうも説明的な感じ。全体に、脚本なのか演出の問題か、テレビ的。3つ目のエピソードの富司純子さんは、大好きな女優さんだけれど、この場合、うーん・・・。

 ちょっと中途半端かなあ。金城武ファンには、いろいろな姿が見られてお買い得だけれどね。テレビドラマだったら、何も文句ない。小西さんはなんか不思議な女優さんだよね。薩摩川内市を歩いていたころを知ってる人いませんかあ?

筧監督の金城評に、“いつも俯瞰で作品を見ていて、決して自分だけ目立とうとしない”というのがあったけれど、それは集団劇のような作品では必ずしも美点ではないらしい。『ウィンター・ソング』に続き『投名状』で金城武を起用した陳可辛監督は、ジェット・リー、アンディ・ラウと並んで三人主役のような作品の中で、前に出ようとしない武に困ったようだ。
 ところでその『投名状』もまだ日本では公開されていない、が、死神の精度の撮影は、中国でジョン・ウー監督『赤壁レッドクリフ』の撮影の最中に日本に帰国して行われた。諸葛孔明の役ですぜ。しんどい時代劇が続いた中、ちょっとコミカルな演技でガス抜きしたかな。

後日追記 2度目見ました。ちょっとしたアラがわかっているせいか(富司さんのセリフが伝法だとか、しかも関西なまりの江戸っ子オバサン風)今度のほうが最後でしみじみしてしまったかも。

MOVIE
2008.03.27 13:42

Comment List

atcon 2008.03.29 10:04 edit

原作者の伊坂幸太郎は苦手な作家だけど、映画は観たい!
水曜日は夜、娘と双子が来るので観に行けなかったけど、4月の一日デーを狙っています。まだ、やってるよね?
金城は“いつも俯瞰で作品を見ていて、決して自分だけ目立とうとしない”って?なるほど。きっと性格もサラッとした感じなんだろうなと思える俳優ですよね。

あある 2008.03.29 23:13 edit

あの映画は、大人をターゲットに、小さな映画館で上映するような作品に仕上げるべきだったと思う。

武は、みんなで何かを作り上げる、ということが好きなんだろうな。気の会う仲間との作業が。

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