著者 日明 恩(たちもりめぐみ)
講談社文庫
たちもり って、読めた人誰か?
この人のデビュー作だそうです。無骨な巡査部長武本、茶道の家元のお坊ちゃま育ちのおしゃべりな警部補潮崎という、まことに映像化したい意欲をそそられる(って脚本家でもTV関係者でもないんだすが)コンビに、麻薬取締官宮田という、これが一番バックグラウンドが興味深い人間で。
まあしかし、潮崎クンの口から出てくるいろんな名前がね、合田刑事“やっぱり白いズックでしょ”、リコ“緑子と書いてリコ”、それからこれは三毛猫ホームズのこと?とか鮫島(新宿鮫)、岩崎白昼夢って?どっかで聞いた気が?と思ったら胡桃沢耕史「翔んでる警視」だって。昔むかし読んだよな。百舌ってなんだったっけ、逢坂剛かあ・・・etc.
警察小説、探偵小説をたくさん読んでる人にはおいおいおいと楽しめます。私が知らない名前もありました。気付かなかった名前もあるでしょうね。
で、ストーリーは、出どころのわからない拳銃を追って、背後の巨大な企みに向かうのでありますが、中国が絡んで…地道な巨大犯罪と、申しますか・・・。麻薬とか拳銃とかまた輸入のシステムとか、なんかそれこそ高村薫もののような詳しい知識を得られます。実際にその通りなのか存じませぬが。
第25回メフィスト賞受賞作品だそうで、過去の受賞作を調べてみたら、第一回の森博嗣『すべてがFになる』しか読んでなかったのでした。このジャンルについてあんまりわかったようなことは言っちゃいけないな。さて「そして、警官は奔る」という第二弾も読むつもりです。
atcon 2009.06.02 12:50 edit
「たちもり」も読めないし、「めぐみ」も読めませんでした。これは女性の作品ですか?
高村薫の名前が出てきたからちょっと読んでみようかって気になっています。
ところで、ブックオフで金城の「初恋」のサントラ盤が250円で売られていたので買いましたよ。選曲がウォン・カーウァイということでバラエティに富んだ個性的なインストゥルメンタル曲のみの1枚、250円はお買い得でした。