MOVIE+BOOK - 夜明けのパトロール              

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夜明けのパトロール

ファイル 196-1.jpg著者 ドン・ウィンズロウ
角川文庫

パシフィックビーチが朝焼けを帯びた中でボードをあやつるブーン・ダニエルズは、元警官、今は波が静かな時に探偵。
サーフィン仲間“ドーン(夜明け)・パトロール”には、水難救助員デイブ・ザ・ラブゴッド、サンディエゴ市警殺人課巡査部長ジョニー・バンザイ、サンディエゴ公共事業部作業監督ハイ・タイド、サーフショップ店員ハング・トゥエルブ,そして<サンダウナー>ウエイトレスのサニー・デイ。

皆が待ち受ける大波が近づいたある日、法律事務所の弁護士補で色白美人のペトラ・ホールがやってきて、いなくなったストリッパーを探してほしいと依頼する。

簡単に見つかると思った、が、死体が発見され、しかしそれは・・・。
形成外科医、ストリップクラブの経営者、麻薬組織のボス、などが絡んで。

見た目に騙されてはいけません、その本質は?と、いう展開。

実はブーンだってインテリだ。内部波はキルケゴールとヴィトゲンシュタインを合わせたより深くて、重い、のだそうだ。これをブーンが言ったとは書いてないけれど、ともかくブーンモービルと呼ばれるおんぼろトラックには『罪と罰』が転がっている。ちょっと閑話休題、ヴィトゲンシュタインの姉だか妹だかをクリムトが描いているそうです。

ひところ海外ミステリーに幼児性愛者ものが流行った。ここでは、幼児ではないが少女たちが性の道具となっていることがわかり・・・。

前作『犬の力』このミステリーが面白い!海外編第一位は、すみません、途中で止まっています。今、私の気分ではないので。いつかね、たぶん。やっぱりウインズロウは、二―ル・ケアリー物に通じる軽さをベースにしたこういう作品を読みたいんです。で、続編があるそうで、さあ、初めは敵視しあっていたペトラとブーンのその後は?大波に乗ってプロサーファーになって世界に飛び出したらしい元恋人サニーは?チアフル爺さんは?気になる。

BOOK
comment(0) 2011.09.07 23:34

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