MOVIE+BOOK - 食堂かたつむり              

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食堂かたつむり

ファイル 135-1.jpg著者 小川糸
出版社 ポプラ社 ポプラ文庫

 法要のあとの会食の時にいとこのダンナサンに勧められた本があったことを思い出し、ちょっと探してみたけれど近所の○タヤには無かった、やはり(ちなみに有吉佐和子の“一度はあること”というもの)。
 で、ぷらぷら眺めて“小川糸”という名前って・・・気になってた、し、“喋喋喃喃”という単行本のタイトルも気になっていた、が、まず、同じ作家の文庫本売れ筋第2位を手に取ったのだ。

 トルコ料理店のアルバイトを終えて家に戻ると、部屋の中が空っぽになっていた。もぬけの殻だった。テレビも洗濯機も、蛍光灯もカーテンも玄関マットも、あらゆるものが消えている。  という出だしで、決めた。

 同棲していたインド人の恋人に一切合財持ち逃げされ、そのために声を失い、十五歳で家を出てから寄りついていなかった田舎の母親のもとに帰る、といっても母親はスナック経営の派手な女であり、不倫の娘でありしかも倫子と名付けられてまことに相性のよろしくない母娘である。
 実家の物置だった所で一日ひと組だけを客とする食堂を始める。

 ざくろのカレーって想像できる?
 http://www.ogawa-ito.com/index.html糸通信という彼女のサイトには料理のレシピがいくつか出ていて、たぶんこの小説に出てくる料理は実際に作られたことがあるのだろうと思われ・・・料理ってそういうものだったか・・・母と二人の生活になったら料理が手抜きになりがちで、自分でも今ひとつ…な代物だったりすることを、反省いたしました。
 
 喪失と再生の物語。んなわけねーだろ、と突っ込みたい人はたくさんいるでしょう、いい人ばかり出てくるし、実に都合よく場所があって古いシャンデリアが降って湧いて由緒正しい食器があって、でもまあそれぞれがのちのちへの伏線になっていて、今の私が読みたかったのはこんな本でした。

 柴崎コウ主演で映画になっていたのですね。いずれDVD見てみましょう。

BOOK
2010.04.03 10:30

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atcon 2010.04.03 19:28 edit

「糸通信」も「食堂かたつむりの映画サイト」も、かわいいですねー。映画サイトにある壁紙をダウンロードしてみました。
最近私は花柄とか可愛いものとか年取るごとに好きになってきています。今年は花柄が流行るんだとか。これは不況のせいかな。

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