MOVIE+BOOK - 珍妃の井戸              

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珍妃の井戸

ファイル 149-1.jpg著者 浅田次郎
出版社 講談社

再読。蒼穹の昴の続編。
珍妃、光緒帝に愛された美しい側室。西太后によって井戸に投げ込まれて亡くなったと、されている。おそらくそれが史実なのだろう。

誰が珍妃を殺したか?を、蒼穹の昴でも謎の女として神出鬼没(?)していたミセス・チャンの示唆を得て英国の提督・ドイツの大佐・日本の大学教授・ロシア銀行総裁が探っていくミステリー仕立て。その場に居合わせた(居合わせなかった新聞記者一人もいるが)と話す人ごとに犯人が違うのだ。その人が犯人であって欲しいと願う誰かを、それぞれがまことしやかに陥れる。
こんな形式でみんなが嘘をつく作品を読んだことがある気がするのだが、なんだったか?
ついには、光緒帝に面会する機会を得るのだが、なんと光緒帝の言うにはこの4人の外国人こそが犯人であると名指しされるのだ。

初読の時には、今ひとつ面白く思わなかったのだ。蒼穹の昴の壮大さを期待したからだろうか?前作からしばらく時間がたってこれを読んだからピンと来なかったか?

泣かせの浅田次郎らしい最後になる。
いやあ面白かった。『蒼穹の昴』に続けてすぐ読むことをお勧めします。
ところで、積んどいたその続編『中原の虹』をやっと読もうとしたらどこに行ったやら…見つからないよお。

BOOK
2010.08.25 16:14

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