MOVIE+BOOK - ライオンハート              

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ライオンハート

ファイル 153-1.jpg著者 恩田陸
出版社 新潮社

スマップの曲が先だと思っていた?著者の後書きを読んでびっくり、ケイト・ブッシュにそのタイトルの曲があったのね。ケイト・ブッシュはかつて東京音楽祭で歌った、とその後書きにあり、どうやら私もそれで知ったんだろう、近所にあったレンタルCD屋さんで借りてきて録音した、けれどさすがにそのテープは見つからない。調べたら1978年来日。

エリザベスとエドワードという名の男女が、時空を越えて出会う。の、だけれどよくあるリ・インカーネーション物語と違って、時間軸に従わない。と、いうか、1978年に始まり、1932年の物語で少女のエリザベスはすでにエドワードを知っているがエドワードはこの時初めて彼女に出会う。少女エリザベスの死。次の話は1871年シェルブール、1978年に戻る、1969年、1855年、また78年に戻って、この年にエリザベスは、初めてエドワードに会ったらしい、ということになっている。

いつもあなたを見つけるたびに、ああ、あなたに会えて良かったと思うの。会った瞬間に、世界が金色に弾けるような喜びを覚えるのよ。

ほとんどの話の中でつかの間の出会い。

それぞれの章に絵が付いています。"記憶"という章の絵にはクノップフの『Memories Du Lawn tennis』。

私はこれを読みながらジャック・フィニィの“盗まれた街”を思い出していたのだが、フィニィへのオマージュ作品は別にあって、これはロバート・ネイサンの“ジェニーの肖像”へのオマージュであるそうだ。聞き覚えはあるけれど、たぶん映画かマンガか、の形で目にしていたと思う。そのジェニーの肖像を書店で探してみたけれど見つからなくて、代わりに恩田陸の“常野物語 光の帝国”を買った、という話はまたこの次。
あ、ライオンハートってもともとイングランドの獅子心王リチャード一世のことだって。

BOOK
2010.09.26 10:42

Comment List

atcon 2010.09.26 18:55 edit

私は“ジェニーの肖像”を読んだことがあるので、すぐに「あ、似てる・・」と思いました。
ちなみに、「ジェニーの肖像 」は 映画の方を先にTVで観たのですが、すごくいい映画でしたよ。それで原作も読んでみたのですが、映画も原作もどちらもお薦めです。
“盗まれた街”も同じようなテイストがあるんでしょうか?読んでみたくなりました。

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