MOVIE+BOOK - 二流小説家              

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二流小説家

ファイル 218-1.jpg著者 デイヴィッド・ゴードン
出版社 早川書房

ポルノやSFやヴァンパイア小説やミステリーや、様々な筆名(女性名義も)を使って多作して生活している二流小説家ハリーに、チャンスがやってくる。連続殺人鬼ダリアンがハリー(のポルノ)のファンで、告白本の執筆を依頼してきたのだ。

恋人には愛想をつかされ、女子高校生(中坊か?)クレアからはいいように扱われる中、ハリーが刑務所で服役中のダリアンに会いに行き、そして・・・という経過を、初めて本名を使って書くという形になっている。

ところがダリアンは、彼をなぜか信奉するファンの女性を登場させたポルノを書けという。女性にインタヴューするハリー、そしてまた起こる殺人。

間に別名で書いたというヴァンパイア小説やそのほかの作品の一部なるものが出てくるのだが、それ読みたい!という気にさせる。また、ミステリー小説にそこそこ詳しい人なら知っている作家の名前がいろいろ出てきたり、それから私が読み進まないまま我が家の隅でほったらかされているハックスリー『すばらしい新世界』だとか出てきて、そこそこの読書家の方がストーリーと別のところで楽しめる作りになっている。

肝心の・・・ところはどうなの?ちょっと無理があるでしょ、そこ・・・とか、思わないもんでもないのだが、まあ面白い作りです。
割に厚めのこの本を読み終える間に軽く読めるものを2册だったか3冊だったか挟んでしまった私は、プロローグがどんなだったか忘れてしまい、読了後に改めてめくってその(どの?)ちょっとした仕掛けに気づきました。

“このミステリーがすごい”2012年版ほか三冠達成だそうです。

BOOK
2012.06.01 12:18

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