著者 荻原規子
角川文庫
小野不由美、上橋菜穂子と並んで日本女流ファンタジー作家3羽鴉と、誰だか言ったらしい。小野不由美、上橋菜穂子は大好きな作家なのだが荻原さんの『空色勾玉』には心動かされず、勾玉三部もその後読んでいなかった。
ちょっと軽い読み物を、という気分で探しているときに出会ったこれ。
レッドデータブックを知らない方、http://www.biodic.go.jp/rdb/rdb_f.htmlをどうぞ。まあ絶滅危惧種を集めたものですね。
で、主人公は絶滅危惧ガールである泉水子(いずみこ)。世界遺産である熊野古道、玉倉山の玉倉神社育ち。中学三年まで山の麓の中学校と家の往復だけの生活を送るが・・・。
腰までの長い三つ編み、現代の、普通の、とろい女の子。が、なぜ絶滅危惧種であるか?
東京への修学旅行中に、姫神憑き!になり・・・。目覚めて何も覚えていない。姫神って何?そもそも、基本的には警視庁勤めである母に、それはついているものであるらしい。そして事件。
幼馴染の生意気な男の子、深行は、山伏の修行をしていたり。
一巻はなんとも消化不良に終わる。
第二巻“はじめてのお化粧”は東京の鳳城学園に進学してからのお話だが、ここには陰陽師の末裔がいたり。
アニメ化企画進行中!と帯にあるが、いかにもだなあ、と思われる。
でもね、なんというか、とても、現実の政治の世界を思わせる世界なのですよ。簡単に読めますが、そうピンクの綿菓子のようなものではありません。
どうやら大長編になりそう。第三巻も文庫化されたようなので、探してみましょう。