MOVIE+BOOK - 武侠映画の快楽              

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武侠映画の快楽

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著者 岡崎由美・浦川留
出版社 三修社

 この夏予算のかかることが二つほどあった、だからさあもう本は買わない、絶対買わない、と心に決めた…とたんにめぐり合うこの一冊!
 岡崎由美さんはNHKラジオ中国語会話で金庸の武侠小説を教材にしていらっしゃったので知った名前、浦川さんについてはほぼ毎日そのブログを訪問して中華な映画ニュースを教えてもらっている私です。そして、竹林の上で飛びながら戦う荒唐無稽な武侠映画大好きなワタクシであります、買わずにいられなかったのでありました。
 
 そもそも限りなく不死身に近い男たち女たちが空中で剣を振るう、そんな馬鹿な話になど興味ない!という方もおありでしょう。 で、なぜ彼らは空中を飛ぶ?それは、かの麻原彰晃という人が結跏趺坐を組んだまま浮かんで空中移動できると主張していたのとよく似た理屈があるのです。気をコントロールするというか、武侠の言葉で言うと外功・内功(気功の種類)と呼ばれるものの内功の技を取得し、その内功が充実すると掌からパワーが出て敵をやっつけたり浮いたり飛んだり垂直な壁を駆け上がったりできる、ことになっているのですよ。つまりそれが中華圏の時代劇のお約束。
 で、現代武侠映画は、かなり我が日本のマンガ、アニメの影響を受けているということです。たとえばドラゴンボールとか、そんな物から。

 で、ハリウッドにおいてはその中華な武侠片のアクション監督を招いて『マトリックス』『キルビル』といった作品が作られているこの頃なんですね。欧米の映画ファンに武侠を知らしめ、武侠の北京語読みWUXIAを英語として定着させる元となったのが「グリーンデスティニー」その後の「英雄ヒーロー」という流れであるとか、その辺の有名どころの作品からその他さまざまな作品の紹介、解説があります。数少ないこととは思いますが、武侠映画のファンの皆様、読んでみませんか?
 私、岡崎先生から大学で講義を受けている学生さんがうらやましゅうございます…が、私のほうが早く生まれちゃってるんでありました。
 

BOOK
2007.07.23 20:38

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