MOVIE+BOOK - 犯人に告ぐ              

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犯人に告ぐ

ファイル 89-1.jpg
著者 雫井脩介
出版社 双葉社

 個人の人生にとっては深刻な事情を抱えて、“ワシ”と名のる誘拐犯人を追っていた捜査官巻島が、ミスを犯す。
 数年後、“バッドマン”と名のる者による連続児童誘拐殺人事件が起る。捜査に行き詰っていた神奈川県警は、テレビに捜査官を出演させることにし、左遷というべき部署にいた巻島をその責任者とする。

 現場に復帰した巻島は、かつての“ヤングマン”と言うあだ名とはかけ離れた異端の風貌となっている。・・・という、その長髪の、52歳の警察官として現れるところから、非常に視覚的、映像的な作品となっていく。同僚にどこか精神構造が幼い若きエリート・人情味ある巡査部長・“ワシ”事件投じも部下であった男・おマヌケだが意味なく運がいい(?)部下など、テレビ局側にはメインキャスター・女子アナ・元刑事のコメンテーターなど、いかにもありそうな面々を取り揃え、“バッドマン”との対決、或いは交流が、始まる。

 一気に惹きこまれます。上司の思惑を超えて劇場型犯罪捜査に独自の判断で取り組む巻島、犯人からの手紙、周囲の誤解、アホな某・・・。

 の、割には、解決に至るきっかけとか、ちょっと弱いんじゃないの?という気はする。某を罠にかけるエピソードのほうが勝ってしまったというか。

 誰でも個人の事情を抱えています。捜査官だって、或いは結果的に人を傷つけてしまう人にだって。アホな某すらも。社会人として、個人の事情を抑えて冷静に行動しなければならない、そのときに・・・。
 さて、この神奈川県警メンバーによる別の物語は、書かれないのでしょうか?

 20007年に豊川悦史主演で映画化されていますが、見ていません。http://www.hannin.jp/

BOOK
2008.06.23 09:46

Comment List

atcon 2008.06.24 12:38 edit

この本、私も昨年読みました。エンターテイメントとして面白かったです。映画を観てみたいと思わせる本でした。
映画の方はつい先日DVDを貸してもらったのだけど、家ではどうしてもPCの前で”ながら観賞”になるため、ちゃんと観たんだか観なかったんだが・・・・私の場合、映画はやはり映画館で観なければいけないようです。

あある 2008.06.28 09:59 edit

私も女流美済んで母が週2回デイサービスに行くようになって、ビデオ借りる時間が出来ました。ので、見たいと思っていますが、いつまで経っても片付かないこの部屋の御片付けが先かー。

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