山崎ナオコーラ著。河出文庫。
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ぶらぶらと垂らした足が下から見えるほど低い空を、小鳥の群れが飛んだ。
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と始まる。なんだ?あー、小鳥の足ね。にんげんの足をイメージしてしまった。
39歳のユリちゃんと美術の専門学校の学生のオレ、の、恋愛、セックス。まあ、はっきり言えばその学校の教師であるユリちゃんに押し倒されたようなその関係、しかもユリちゃんは既婚。そのだんなさんである猪熊さんに、ちょっと好意を抱いてしまうオレ。なんんだかわかるようなわからないような悩みを抱えているユリちゃんに、結局振られてしまうオレ。
女性にとっての夢みたいな小説、とも思える・・・。若い男性が読んで、どうなんだろう。若い男性にとっても、やっぱりある種夢みたいな、小説だろうと思う。ぴちぴちギャルにしか興味のないオトコノコもいるだろうけどね。ワタナベジュンイチと言う人がいつもある種の男の夢みたいな小説を(本人は現実を書いているつもりだろうけど)書いていて、読みたくもない私ですが、そういうのと、は、違う。言葉、表現のセンスがね、まるで。