雪の鉄樹

著者 遠田潤子
光文社文庫

この作家の名前も小説も、全く知らなかった。友人が置いていった本の中の一冊。鉄樹とは蘇鉄の別名だそうだ。
解説を北上次郎が書いていて、その書き出しが、凄い小説だ、息の抜けない小説だ。とあった、のでそれはきっと面白いに違いない、と、読み始める。

庭師の仕事。造園業の家の三代目、まだ若いらしいが、きっちりと仕事をしているのが分かる。中学生の遼平とはどういう関係なのか?
庭師の親方である祖父は、70歳になっても女が絶えない、たらしである。父も又、同じく。母親は早くに出て行き、親の愛を感じること無く育った。

いつ何があったということか、物語半ばまで知らされない。

久しぶりにぐいぐいと引っ張られるように一気に読んだ。

この作家の「月桃夜」は奄美を描いたものだそうだ。続けて読んでみたい。

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