「2024猫展 平面と立体」開催のお知らせ

2.17(土)~3.5(火) 11:00~18:00

休館日:2/21(水)・2/28(水)
於:ギャラリー白樺

毎年2月22日「猫の日」を挟んで開催される「猫展」。
皮革染色工芸家の山田利喜子さん画家の通畠朋子さんも出品されます。
今年はどんな猫たちが待っているのか楽しみですね。
「猫展」の案内状をいただくと春の訪れを感じます。

『Chatter(チャッター): 「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法/イーサン・クロス』

『Chatter(チャッター): 「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法』

著者:イーサン・クロス
発行日:2022年12月
発行:東洋経済新報社


読了にとても時間が掛かりました。4か月くらいか。
決して難しい内容ではなかったのに、なんでこんなにも時間が掛かったのだろう?

まずこの本を読む切っ掛けから書いてみます。
4か月ほど前のある日、私はある疑問を持ちました。
「私はいつもいつも何か考え事をしている。意味のあることだったり無いことだったり、絶え間なく考えたり悩んだりしている。特にこのところ、やけに過去の自分を振り返って、あれは間違った選択だったとか、あのことは無かったことにしたいとか、言うべきじゃなかった、するべきじゃなかった、思い出したくないことを何度も思い出したりして、時々苦しくなる。
いや、これは私だけでなく人類皆そうだと思う。だって「人間は考える葦」なのだから。考えなかったらただの葦なのだから。
でもなぜだろう?なぜこうも苦しいのに考え続けなければならないのだろう?」

とまあ、こんな愚にもつかないことを考えていた時、武田砂鉄さんのラジオ番組「武田砂鉄のプレ金ナイト」に出演された荻上チキさんがアフタートークで、
「反省とか内省とかが人間にとっていかに有害なのかを説明した本がありまして、古代哲学から反省や内省は人間の成長のために必要とされてきたが、反省とか内省はホントにメンタルにとって有害で、、、、」
と話し始め、最近読んだ本の紹介をされていました。それが本書『Chatter(チャッター): 「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法』でした。
この本は私に何かヒントを与えてくれそうだと直感しました。

そんなこんなを友人に話すと、「その本なら持っている。読み終わったから送りますよ」と思わぬ展開になり、「でも、期待通りの本ではないかも。後半はまあ読む価値あると思うけど」と友人は付け加え、後日私は郵送されてきた本を読み始めることになりました。

そういう有難い巡り合わせで読み始めた本書なのに、なかなか読み進める気になれませんでした。
私にとって読み辛い文体と構成だったからか。あるいはAmazonのレビューがすごく高評価なことを考えると、単に私の理解力のせいか。
何だか、本を読んでいるというより、何かの講演とか誰かのお喋りを聴いているような、、、例えば
「人は常に自分に語り掛け頭の中でひとり言を繰り返します。その『頭の中のひとりごと(チャッター)』がネガティブな方に向かわないようにコントロールすることが大事です。そのために私は「チャッターを制御するための26のツール」を提唱します!」
と言った感じで「チャッターを制御するための26のツール」がいかに素晴らしいかをプレゼンするために、いろんな事例をたっぷり持って回った言い方で長々と語っているという感じ(※あくまでも個人の感想です)とでもいうか。私には少々疲れる表現スタイルでした。

とは言え、本書が読む価値のない本だなんて言いたいわけじゃない。
人が常に自分自身に語り掛けたり、過去の出来事や空想事などに心が奪われるのは、脳の基本的な状態で極く自然なことだと、そう認知するだけでも気持ちが楽になります。
そして内省や反省は時に「内なる批判者」となり、メンタルにとって有害なこともあると知っていれば、過去の失敗にとらわれ過ぎず「いま」を生きることができるのでは?
本書を読み終わった今は、4か月前私が過去を振り返り苦しい気持ちになったのも、自分で自分を攻撃し過ぎたのだと客観的に思えるようになりました。

しかし本書の肝である「チャッターを制御するための26のツール」については、それが役に立つかどうかは人に依るとしか言えません。

睡眠研究の動画に納得!夜型人間の悲劇

早起きが苦手です。子どもの頃からずっと。特に高校の期間は辛かった。始業時間前にある朝礼などほとんど間に合わず、朝礼が済むまで身を隠していなければなりませんでした。
「社会人に遅刻は許されない」と言うのが社会通念だから、会社勤めをしていたころは必死でした。大きな音の目覚まし時計を頼りに頑張りました。しかし朝起きだけが原因ではないけれど、会社勤めは向かないと早々に悟り退職しました。
子育ての時期を振り返ると、寝不足の日々。息子が高校を卒業した時は、もう早起きしてお弁当を作らなくてもいいのだ、ということが何よりも何よりも嬉しく、こっそりガッツポーズをしました。お弁当作りは母親の愛情だなんて煽らないで欲しいものです。

歳を取って無職の今、自分の都合で睡眠を取れるようになってみると、20代の学生並みに遅寝遅起きに落ち着いています。夜8時頃から頭がすっきりしてくる。明らかに夜型人間です。
そして一日9時間くらい眠っています。10時間以上眠る日もあります。
これは寝過ぎなのでしょうか?

いえいえ、「それは寝すぎではない。寝足りないから睡眠負債を返しているのだ」と教えてくれたのが下記の動画です。
人は睡眠が充足していれば一日8時間半以上眠ることはないと言います。
昼型の人と夜型の人の違いはどこからくるのか?
年齢による睡眠時間の違いや睡眠不足がもたらす弊害とは?
睡眠から考える理想的な働き方は?
そもそも何故眠くなるのか?
適正な睡眠時間とは?などなど睡眠に関する疑問をいろいろ分かり易く解説してくれています。

【前編】【最先端!快眠の科学】Google賞金4.5億!天才睡眠学者が登場【常識覆す研究】

【後編】【Google賞金4.5億】睡眠革命!「朝型がいい」はウソ!?最新研究【柳沢正史】

昼型か夜型か確認できるMEQテスト

自分が昼型か夜型かを確認できるMEQテストというのが紹介されていたのでやってみました。

「朝型夜型質問紙」→ https://www.sleepmed.jp/q/meq/meq_form.php

下図のような質問事項が19個ほどありました。

テストをしてみても私は間違いなく夜型だと確認できました。判定結果を見ると日本の成人って夜型が意外と少ないと感じます。

動画の最後の方に紹介されていますが、海外や日本でStart School Laterという社会運動が起こっているそうです。学校の始業時間を今より遅らせようという運動です。
私も朝8時半始業って早過ぎだと心底思います。
ましてや九州の高校では始業前に朝補習があったりします。私の高校でもありました。強制ではなかったはずですが、ほとんどの生徒が始業前に補習をしていました。たぶん7時半くらいには登校していたはずです。私は朝補習あとの朝礼に間に合わなかったくらいだから、おそらくあまりしていなかったか、まったくしていなかったか、どちらかです。記憶にありません。
高校で朝補習があるのは当たり前のことだと何ら疑いを持っていなかったのですが、最近それが九州だけの慣習だと知って驚きました。
テレビか何かで取り上げられ周知されたせいか、最近では朝補習の廃止をする高校も増えつつあるようです。

ほぼ強制の「朝課外」、廃止・変更する高校増える 鹿児島県内 「やめても学力に影響なかった」の声も

2023/03/30 08:21 南日本新聞,鹿児島,ニュース

Start School Laterが広まって、学校だけではなく会社も始業時間を遅らせるとか、就業時間を短くするとか、週休3日制にするとか、、、とにかく睡眠不足にならない本当の働き方改革をして欲しい。それでいて、誰もがちゃんと食べていける社会に、、、なんて望むべくもない話なのでしょうか。


10月からインボイス制度開始!おすすめのYouTube動画

2023年10月からインボイス制度が開始

インボイスとは何か?

国税庁のサイトを見ると、インボイスとは「適格請求書」と呼ばれるもので、「区分記載請求書」に「登録番号」、「適用税率」及び「消費税額等」の記載が追加された書類のことだという。
インボイス制度を日本語にすると「適格請求書等保存方式」と言うらしいです。

ざっくり言うと来月からは、売り手側が消費税課税事業者であれば、取引先(買い手側)に出す請求書に「インボイス発行事業者登録番号」を記載する必要があるとのこと。
買い手側が消費税課税事業者であれば、消費税の仕入税額控除の対象となる請求書には、売り手の「インボイス発行事業者登録番号」の記載が必要であるとのこと。

だいぶ前から、主に個人事業主やフリーランスの方たちが「インボイス制度が始まると大変だ」という不安や嘆きの声を上げていることは聞いていました。「インボイス制度」に反対するオンライン署名も多く集まっているというニュースも見ました。
とはいえ、事業者でも何でもない私には関係のない制度だから、深く考えることもなく過ごしていたのですが、、、、

今年6月頃、私の趣味であるイラスト素材投稿サイトから「インボイス制度開始に伴い登録希望のクリエイター様は登録番号のご準備お願いします」というメールが届きました。
ん?趣味で、子どものお小遣い程度の稼ぎで、それでもインボイスが必要なの?と驚いた私。
本当のところ私は何も分っていなかったのだ、ということを思い知りました。インボイス制度を舐めていました。

課税売上高年間1000万円以下の事業所等は免税事業者なので、そもそも消費税を納める必要はありません。しかしインボイス発行事業者登録番号を取得するには、消費税の課税事業者の登録をしなければならず、即ち、消費税の納税義務が生じることになります。それまで免税だった人を課税事業者へと導く、それがインボイス制度だ!ということですね。

ただし、免税事業所等がインボイス発行事業者の登録をするかどうかは事業者の任意です。登録するもしないも本来は事業者の自由。
私のように事業者と呼べないような営みでもって、消費税の課税事業者になるなんてとんでもない話なので、ここは「登録しない」の一択です。

じゃあ、登録しないとどうなるのか?

その後、イラスト素材投稿サイトから再度メールがありました。
それによると「インボイス登録番号の申請の有無により、報酬ポイントの換金率が異なります。」とのことです。未登録の人は来月から少し換金率が下がり、3年後にさらに下がり、6年後にはほぼ9%程度減額になるようです。
つまり、今まで免税事業者だった人がインボイス登録番号を取得した場合、自分で消費税を納付しなければならなくなり、取得しなくても6年後には消費税分ほど収入が減ってしまうということですね。

インボイスについておすすめの動画

インボイス発行事業者に登録するかしないか迷っている方には下記動画がおすすめです。
登録するしないのメリット、デメリット、インボイス登録をしないと仕事が減る場合もあるなどの問題点が解説されています。

インボイス制度についてもっと詳しく知りたい方には下記動画がおすすめです。1時間38分という長さですが、丁寧に分かり易く解説されています。
インボイスなんて関係ないよ、という人でも買い物のたび、何かのサービスを受けるたび、日常的に消費税を支払っています。
平成元年、最初は3%、すぐに5%にあがって、いつのまにか10%。言われるがままに払い続けている消費税の仕組みも理解できる動画です。

インボイスとは関係ない話しですが、それにしても、いらすとやさんのイラストは凄いとつくづく思います。あらゆる場面に対応するイラストがそろっていて、YouTubeで大活躍ですね。
チラシやいろんな店先、市電の車中にも、街中いたるところに使われていて目にしない日はないです。”いらすとやはもはやインフラ”と言われるのも頷けます。社会生活に無くてはならない無料素材ですね。

『第六ポンプ』パオロ・バチガルピが描く10個のディストピア

第六ポンプ』パオロ・バチガルピ/早川書房

内容:化学物質の摂取過剰のために、出生率の低下と痴呆化が進化したニューヨーク。下水ポンプ施設の職員の視点から、あり得べき近未来社会を鮮やかに描いたローカス賞受賞の表題作、石油資源が枯渇して穀物と筋肉がエネルギー源となっている、『ねじまき少女』と同設定のアメリカを描きだすスタージョン賞受賞作「カロリーマン」ほか、全10篇を収録。数多の賞に輝いた『ねじまき少女』でSF界の寵児となった著者の第一短篇集。
—-「BOOK」データベースより

原書は2008年に書かれているので、今から15年ほど前の作品になります。
現代社会がまだ解決できないままでいる、食糧問題、環境問題、エネルギー問題、遺伝子操作による生命倫理問題ーー。『第六ポンプ』には、こんな現代社会の延長線上にある物語が10編詰まっています。
物語全般に漂うディストピア観がとても独特で、グイっと惹きこまれる短編集です。

生態系を破壊しつくした世界で、砂を食べて栄養を摂取できる体になった人類の物語。
鉱物資源が枯渇し、動力はもっぱらゼンマイになるという世界の物語。
不老不死を実現させ、人口維持のため出産が禁止される世界の物語。
富裕層の快楽のため、楽器に生体改造された少女の物語。
テクノロジーが発達しても技術を継承できる人間がいないため、システムエラーを処理できなくなる社会の物語。などなど、、、
こんな未來は嫌だ!って物語ばかりなのですが、意外と読後感は不快ではなかったです。どの物語にも少しばかりの救いと希望が込められていると感じます。

2023年、日本の夏は災害級の暑さと呼ばれています。既にディストピアな未來の入り口に立っているのは間違いないですね。このまま実効性のある対策を講じることがなければ、どうなっていくのか、、、、。