大いなる救い


ハヤカワ文庫

スコットランドヤードの警部にしてアシャ―トン伯であるトマス・リンリ―が主人公であるシリーズ第一弾。
イギリスの上流階級にありがちな妙な組み合わせの服を無造作に着込んだ姿、とはどんな姿なのだかわからないのが残念。
なんだか出てくる男性も女性もどこか変、めんどくさい感があったが。まあ特にリンリ―警部と共に捜査に当たるバーバラ・ハヴァーズの屈折。
1988年に原作が出ている。その頃、このテーマの推理小説が多かったと思う。
読み進んで、不幸なおよそ胸糞悪い状況が見えてきて、読み終えて、もう一度初めのほうを読み返す、ああ、ここにこんなことが仕込んであったのか・・・。それぞれ登場人物が書き込まれていることも、後になってそういうことか、となる。

農場で、首を切り落とされた死体が見つかる。側に娘がいて、あたしがやった、でも悪いと思っていない、と言う。
と言うのが事件の始まり。

シェイクスピアの台詞がしばしば引用されたり、幅広い読書量の人の方が楽しめそうなことがいろいろ、と、思ったら、作者はイギリス文学を教えていたアメリカ人だそうだ。

エリザベス・ジョージと言う名前には覚えがあるので、前にも何か読んでいるかと思うが、さて。久しぶりに、シリーズを続けて読みたいと思うものに出会った。ドラマ化されているそうで、そのドラマシリーズを観たいものだ。

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