小さき麦の花

監督 リー・ルイジュン

出演 武仁林 海清

家族から厄介払いされるような形で引き合わされ結婚した、貧しい農民ヨウティエと身体にいろいろ障害のあるクイイン。それでも後にわかるのだが、クイインは、ロバの扱いが優しいヨウティエに初めから好意を抱いていたのだった。

2011年、貧農の生活、ロバ1頭と夫婦だけで畑を耕し、麦やトウモロコシを育てる。中国のことだから上からの一言で空き家を壊せ、となると、そうは言っても住んでるじゃないかと思うが、簡単に持ち主の意志により壊される。すると、家を建て始める。それが、土を練り、粘土を固めてレンガを作ることから始めるのだ。レンガがたくさんできて、乾いてきた頃、大雨が降る。飛び出してレンガを積み重ね雨除けのビニールを被せる二人。

レンガを積み重ね、空き瓶で何を?と思ったらそれが雨水を通す樋の役?屋根を載せて、とうとう家が出来上がる。自分の家が持てるなんて思わなかったというクイイン。

なんだかねえ、お兄さんはBMWに乗ってるって何?弟を都合よく使ってるよねえ、何?あれ、と思うが、実直を絵に描いたようなヨウティエ(有鉄)は、だからと言って弟ヨウトン(有銅)に何一つ要求しない。

私自身、畑仕事の真似事をやっているので、あれだけの農作業を手仕事で、ってどれほどのことかと思う。畑の横にかつて父が自ら建てた小屋の周りに、雨除けとして波板などで作られていたものが壊れかけていたので、取り壊したり片づけたりしている最中でもある。それと比べるのも恐縮至極だが。

ヨウティエ役の武仁林は、監督の叔父さんで、実際にこの映画の舞台である甘粛省で、農民として生活しているのだそうだ。監督の映画には何度か出演しているという。そしてその彼の家で、クイイン(貴英)役の海青は、10ヶ月生活して、実際の農民生活を体験したとか。

このあとの展開については、映画を観てください。なぜかこの地味な作品が中国でヒットしたそうです。それも若い人が観たらしい。ネット情報では、中国当局から何かと横槍が入ったと。

アジアに人権という言葉は定着しないねえ、日本でよく聞く自己責任とかさ、と思いながら鑑賞いたしました。

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