クリムト エゴン・シーレとウィーン黄金時代

http://klimt.ayapro.ne.jp/
監督 ミシェル・マリー
出演 ロレンツォ・リケルミー リリー・コール

クリムト、シーレ没後100年記念 ドキュメンタリー映画 となっている。が、タイトルに大きくクリムトの文字があるので、クリムト中心の映画と勘違いされる、ことをわざとねらってますかい?
どちらかと言うと、その19世紀末から20世紀初めの『ウィーン分離派』を中心に、フロイトの精神分析やマーラーなどの音楽や、その時代の世界の流れを大きく見せるので、観る者に深い教養があれば、それだけ深く理解できるであろう、紹介の仕方。なのでわが身の浅き教養度合いを嘆くものであったよ私。シェーンベルクの音楽もこの時代。
女性が中心となる芸術サロン、時に肖像画が描かれるパトロンの女性たちと性的交流もあったこと、クリムトのソウルメイトであったエミーリエ・フルーゲのようなビジネスウーマンが生まれる一方で、主に裸婦のモデルとなったのは娼婦であったり下層階級の女であったり、結婚の対象ではないこと、第一次世界大戦、スペイン風邪、など。

歴史にもクラシック音楽にも詳しい人は、より楽しめることと思いますが、でもやっぱりこの日本語タイトル、ポスターは、詐欺に近いね。原題『クリムト&シーレ エロスアンドサイケ』でもちょっと違う気がする。

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