三頭の蝶の道

著者 山田詠美

出版社 河出書房新社

河井理智子と言う作家の告別式、から始まる。その河井理智子と、森羅万里、高柳るり子、その三人の女流作家を、蝶にたとえたタイトル。

今では死語となった女流と言う言葉が、普通に冠された時代の、大作家たち。河井理智子と高柳るり子は、女性として初めて夏目賞(現実世界では芥川賞ですね)の選考委員になった、というところから、河野多恵子、大庭みな子をモデルとして描かれていることがわかる。森羅万里は、瀬戸内寂聴だ。モデルの骨子であるけれどもほかの女流作家の要素も混入しているに違いない。誰も出家していないし。

オーディオブックAudibleとして書かれたせいか?週刊誌目線、ミーハー目線、な、感じ。が。もう一度読み直してみると、見方が変わってくる。

書かざるを得ない、過剰なものを生まれ持った女性たち。もう少し前の世代の、岡本かの子は夫岡本一平のほかに愛人の男性と同居していたというが。恋人ぐらいは(男女問わず?)いて不思議ではないような、エネルギーたち。その、伴侶たち。

私は瀬戸内晴美時代の小説なら読んでいた時期があったが、河野多恵子のものは、『美少女』だったと思うが、一冊のみにとどまったし、大庭みな子は?何を読んだか記憶に無い。今更ながら読んでみようかという気になる。

そして、男の作家たち、このモデルは誰?世代が違う女性作家たち、これは誰?山下路美が著者本人なのはすぐわかるけれど、そのほかの作家が気になる、よね、やっぱり。また、編集者と言う職業、あーなんと大変な!介護士心理士ヘルパーなにやかやの能力。

某女流美術展というものに出品しながら、女流ってもう死語だよなあ、と、思っていたらほどなく無くなった、のでしたよ。

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