MINAMATA

監督 アンドリュー・レヴィタス
出演 ジョニー・デップ 真田広之 美波 國村隼 加瀬亮 浅野忠信

報道写真家ユージン・スミスが(当時の)妻アイリーンと共に1975年に発表した写真集『MINAMATA』、その映画化。
化学会社チッソが起こした公害(水銀の入った排水)により、まずその土地の魚を食べた猫に異常が、そして人間の身体にと広がり、、胎児性の場合は身体の奇形や機能の不全がひどく、その奇病は水俣病と呼ばれることになる。

日本の仕事の依頼のための通訳者だったアイリーン美緒子と出会い、のちに水俣で生活してその生活や患者、抗議活動などにカメラを向ける。

私の年代なら、そして水俣市のある熊本の隣の県の住人なら、MINAMATAやユージン・スミスについて多少の知識はある。写真のかけらぐらいは目にしてきた。彼が第二次大戦中に沖縄で重傷を負い、ずっと後遺症があったことは知らなかった。ほぼアルコールで生きているような人であることも知らなかった。もっとも、映画の中では食べ物を口にするシーンがあったが、沖縄戦の際の負傷で歯を失って流動物中心の食事だったそうだ。その上に、抗議運動がもみ合いになった時にチッソ側の攻撃で片目を失い腕などにも重傷を負った。

天下のジョニー・デップだよ、彼がプロデューサーとしても名を連ねるこの作品が、日本では評価を受けると思う、が、世界では?アメリカでこれを観ようとする人は?と、観ながらも疑問符。

石牟礼道子の「苦界浄土-わが水俣病」をまだ読んでいないのだ。頑張って読んでみたい。

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