悪は存在しない
監督・脚本 濱口竜介
出演 大美賀均 西川玲 小坂竜士 渋谷采郁
Evil does not exist と、英語タイトルがまず現れる。え、と思うのは、Evilには邪悪というイメージが強い気がするから。
木漏れ日だけのシーンがしばらく続き、眠くなりそうな始まり。
長野県の高原、豊かな自然、鹿の姿を見かけることもある。水汲みに行き、薪を割る生活。ある日、グランピング施設をそこに作る話が持ち込まれる。コロナ禍で活動を制限することになった芸能事務所が、政府の補助金目当てに計画したものと思われ、住民は、環境汚染を心配する。
企画した事務所の男女が説明会を開く。当然、合意は遠い。
日本の、地方と呼ばれるあちこちでよく起こっている状況。都会の側の人間が、うっかり田舎に惹かれたりすることも、ありそうなこと。田舎は暇じゃねーぞ、と心に呟きながら観ている、と。
最後の最後が。
並べるのも変なのだが、その状況が、韓国映画『哭声コクソン』の国村隼、『新聞記者』の内閣参事官役田中哲司ほどに恐かった!隣では、え?みたいな、これで終わり?という拍子抜けなんだか意味不明だか、という声も聞こえたが、それもわからないではない、が。そういえばあれこれここにつながるかもしれないエピソードがあった。
友人からの借り物だけど、読むならそのまま借りておきましょうか?