旅のおわり世界のはじまり

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監督 黒沢清
出演 前田敦子 加瀬亮 染谷将太 柄本時生 アディズ・ラジャボフ

ウズベキスタンの大きな湖に住むという怪魚を撮影しようとやってきた日本人クルー、リポーターの葉子。幻の怪魚はそうそう見つかるものではなく、イライラを募らせるディレクター。

日本人のスタッフの思いはどこへやら、のんびりマイペースな現地の人々。日本人流を通そうとするディレクターの態度に観客のこちらがイラッとすること数回。
そしてTV界で仕事をするってこんなに過酷な要求に、はい、とお答えして逆らうことなく屈託のない笑顔をカメラに見せる、それが普通なんだろなあ。

その国の人と交流しようという気も無いのに、バスに乗ってバザールに買い物に行く葉子さん、どうやってちゃんと帰って来ることができるのか、方向音痴のワタクシにはわっかりません。そうやって出かけた先で、かすかな歌声を耳にする。それを追いかけて、劇場に入っていく。現実と葉子の幻想とおもわれるものが交錯するシーン。本当は舞台で歌いたい、演じたい葉子の夢。

人んちの国で自分ち流やってるとそんなことにもなるだろうよやっぱり、という事件も起こる。そんなんで済んで良かったよ。

山羊がかわいそうだと言って野に放つシーン、どうも納得がいかなかったのが、最後の方で生きてくるしかけ、サウンドオブミュージックか!と言う景色の中、歌うあっちゃん。

ヘンな映画です。自分探し、と言ってしまえばそんな作品なのですが。好き嫌いは分かれるでしょう。景色、シルクロードの中心地だったというだけある建物たちはとても美しく、行ってみたいという気になります。
前田敦子サンの映画はこれ以前には『もらとりあむタマ子』だけしか観ていないのだが、その一昨で、前田敦子は女優だ、と認識した。特にウズベキスタンなんて国にいると子供みたいに見えるのも無理はない、そんな普通の女の子が、撮り方によって?なのか、あ、美人なんだ、となる。
えーと、あのスカートの下にライン入りのジャージを着てるって、何?ファッションですかい?年寄りには理解不能。

リポーターは反射神経でできるけど女優は、という発言、あーそうなんだ、と。
黒沢清って怖い映画作ってる監督だよね、新境地なのでしょうか。

通訳の人、ウズベキスタンの有名俳優なんだって、そして日本語は全く知らないところからたくさんの日本語のセリフをマスターしたらしい。すごーい。

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