忘れられた花園

著者 ケイト・モートン
創元推理文庫

ロンドン 1913年、幼い少女は、お話のおばさまの言いつけを守って待っていた。小さなトランクと共に。

なぜか置き去られてしまった女の子。
1930年の、2005年の、1976年のブリスべン、4年メアリーバラ、13年、2005年インド洋、など時代や場所を行ったり来たりしながら、ストーリーが展開する。
置き去られた子は、オーストラリア人夫婦に引き取られ、ネルと名付けられてすくすく育ち、21歳になった時に、育ての父によって実の子ではないことを知らされる。

時が経ち、年老いたネルを看取った孫娘カサンドラは、ネルが自分にイギリスのコーンウォールにあるコテージを遺したことを知る。

ゴシック風味ありつつさほどでもなく。タイトルですぐ連想される『秘密の花園』の作家バーネット女史の名前が、パーティ出席者として出てきたり。『秘密の花園』の登場者をちゃんと記憶していたら、もっと楽しめるらしいのだが、うーん、まあ読み返してみたい。

後書きに書いてあることだが、ちょっと突っ込みどころもチラホラ。
COVID-19で世の空気が重たい時期にはこんな小説は楽しめました。ネルが知った真実とカサンドラが知った真実はやっぱり違ったかな。

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