薬の神じゃない!

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監督・脚本 文牧野
出演 シュー・ジェン(徐崢) ワン・チュエンジュン(王伝君) ジョウ・イーウェイ(周一囲) タン・ジュオ(譚卓) チャン・ユー(章宇)

2002年上海、インドの強壮剤を売っている店の主チョン・ヨンは、家賃もなかなか払えない経済状態にあった。ある日、慢性骨髄性白血病患者の男が訪れる。中国国内では白血病の薬が高価であるので、インド製のジェネリック薬品を輸入してほしい、と言う。密輸、密売と言う犯罪に手を染めることになるので、断るのだが。金の力には逆らえず。

なーんでボリウッド音楽みたいなのがのっけから流れるんだ、と思ったら、そんなことだった。
次第に白血病ネットワークが広がっていく。初めに輸入を依頼した男、白血病患者のネットコミュニティ管理人の女性、英語を話せる牧師、金髪少年、など。いくらなんでもそんなに発病率の高い病じゃないと思うぞ、ぐらいにずいぶん人数が増えてくるのだが。
そうして警察に目を付けられる。チョン・ヨンは密輸をやめ、別の事業を始める。
が、正規の薬を買えない病人たちの状況を知らされ。
真的假的?と中国人はよく口にする。本物か偽物か?と言う意味だが、それだけニセモノがはびこっているということだ。そういう社会のど真ん中で生活している男、まことにベタな中国らしい描き方(どこから大ヒット映画らしくなるんだか、と思って観ていたよ)、が、だんだんと変化していく。

最後にはうるうるしてしまいますよ。大概の大人の周りには、難しい病気と闘っている身内や友人がいるものだからね。
チョン・ヨンを犯罪者として追う警察側の人間を演じる周一囲は、日中合作ドラマ『蒼穹の昴』で知った俳優、金髪少年は『蔵は静かに眠っている』の人、だけどパソコンで薬を広める女性が『瓔珞』のあの人だなんてちっとも気づかず観てましたよ。

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