深い疵
創元推理文庫
元アメリカ大統領顧問だった著名なユダヤ人の老人が殺される。司法解剖の結果、なんとその被害者はかつてナチスの武装親衛隊員だったことがわかる。
友人からの借り物だが、ドイツで評判になったシリーズらしい。ドイツ人の名前を覚えられない。そもそもドイツの推理小説を読んだ覚えがある?一気に読み進むならまだわかりやすいだろうが、ちびちび読み進んでいると、誰?と登場人物紹介を見直すこと何度だったか。
次々に殺人事件が起こる。
とにかくオリヴァー・フォン・ボーデンシュタインという名の主席警部(貴族の血筋、いかにも)と、ピア・キルヒホフという名の女性警部のコンビが、その事件解決に臨む。
途中まではこの話何なんだと思っていたが、読み進みほどに面白くなってくる。でも名前はやっぱりこんがらかる。ドイツ語を知っている人にはそうでもないのかな。
もしかして読んでみようかと思うかもしれない人のために、これ以上の内容説明はいたしません。
稀代の悪女、ってこういうことだな、という人物が出てくる。
読み終えて、ちょっと前のほうを読み返してみると・・・ず、ずるいよ!作家のひっかけというか、初めからゲームを仕掛けたね、と。誰かしらに疑いを持つような書き方になっている。
シリーズの3作目を先に翻訳紹介したのだそうで、ピアの恋愛ばかりか主席警部のおいおい!な状況もはさまれたり、シリアスドラマの中のちょっとしたお遊びあり。ドイツ人のユーモアってなんだか。
4作目の『白雪姫には死んでもらう』の翻訳も出ているそうで、このオリヴァーとピアのコンビをまた見てみたい気がしている。
この本、私もチェックしていました。いずれ読むと思います。
しかし、ピア・キルヒホフという名前からして発音しにくいですね。
ネレ・ノイハウス という作家名も、頭にすとんとおさまりません。