海角7号 君想う、国境の南

海角7号http://www.kaikaku7.jp/
監督 魏徳聖
出演 范逸臣 田中千絵 中孝介

台北でミュージシャンになるという夢破れて、台湾の最南端の恒春に戻ってきた青年。郵便配達の仕事に就くが、郵便物の中に、今では存在しない住所宛ての小包を見つける。開けてしまう青年、阿嘉。中身は、1945年12月、台湾から敗戦国日本に戻る船の中で、台湾に残った恋人に充てて書かれた手紙だった。

ある日、日本の歌手、中孝介のコンサートの前座バンドのメンバーとして選ばれる。子どもから爺さんまでいる寄せ集めバンドである。

モデルとして活動するはずだった日本人、友子は、モデルたちの世話役をやらされた挙句、中孝介や前座バンドの通訳・監督を命じられる。思うようにならない状況に爆発寸前である。

都会でうまくいかなくて田舎に戻ってきた男、外国で夢を見て破れかけている女、それを取り巻くいかにも田舎の大人たち。の、中に、文箱に入った数通のラブレター、60年前の。

ちょっと勘違いしていて、日本人名宛てだから、なぜその娘は台湾に残ったのかな?なんて思ってしまったが、1945年8月まで日本の統治下にあった台湾人は、日本名を名乗らされたのだなあ。失礼失礼!
その日本人役・田中千絵さんは、以前よくTVでも見かけたものだったメイクアップアーティストのトニー田中さんの娘。日本人の反応じゃないよな、と言う感じの役柄なんだけどね、まことに直截的な言葉、反応、そりゃあ台湾人だよと思うけど。
主役の范逸臣は、韓国映画『猟奇的な彼女』の主題歌“I Bilieve”の中国語カバーを歌った歌手。その後はあまり売れていなかったらしいバラードの歌手だったけれどこの映画ではロックバンドのギタリスト兼ボーカル、さてどんな結末が待っている?

2008年、台湾で大ヒットした作品。最後の最後、月琴をベースに持ち替えようとしていた自称国宝のじいさんが、素敵な演奏をしますよ。
上映後に参加した、台湾人の青年を囲んでの会で聞いたのだけど、台湾南方の方言は、北方の人には聞き取れないことの結構あるらしいし、方言でちょっとした下ネタ・くすぐりの類が入っていてそれが台湾公開時には笑いを誘ったんだって。

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