あなた、その川を渡らないで

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監督 チン・モヨン

韓国の田舎の村、98歳のおじいさんと89歳のおばあさん、結婚76年目の夫婦。おそろいの韓服を着て、二人で枯葉を掃き集めると、おじいさんがせっかく集めた枯れ葉をおばあさんに向かって投げる、おばあさんも投げ返す。雪が降れば雪玉を投げ、投げ返し、水辺で洗い物をするとまたもおじいさんがおばあさんに水かけ、お返し。なんともチャーミングな、理想の老夫婦の姿。

おそろいの韓服姿なのは、ドキュメンタリーカメラを意識しているのか?と思ったら、普段からおそろいの民族衣装で出かけている姿が、新聞記者の目に留まり、新聞記事になった、そこからネットで広まった、そしてTVでも取り上げられ…という経過で監督が知ったことから、15か月にわたる撮影が始まったという。

おばあさんは14歳で結婚したけれど、幼すぎるのでおじいさんが待ってくれて、17歳になったおばあさんのほうから抱き着いていった、のだって。そういう頃からだからか、いつも手をつないで歩く。

ある日、子どものパジャマを買いに行く二人。ひ孫のためかな?と思ったら、12人子供ができたうち、6人が幼いうちに亡くなった、パジャマを買ってやることもできなかった、今なら買えるから、先にあの世に行った方がその子供たちに渡すために買ったのだった。

段々とおじいさんの咳がひどくなっていく。弱っていく。おばあさんが、きれいな韓服を火にくべる。おじいさんがあっちの世界に行ったあとの服を、そうやってあの世のほうに届けているのだ。

世のすべてのご夫婦に、これを観てほしい。若い独身の人たちにも見てほしい。こんな世界、こんな老い方が、現実にあったんだ。

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