百日告別

監督 トム・リン林書宇
出演 カリーナ・ラム林嘉欣 シー・チンハン石錦航

交通事故が起こる。ピアノ教師の妻とそのお腹の子を失った男。結婚の通知を出すところだった婚約者を亡くした女。
合同葬儀から7日置きの合同の法事で、顔見知りになる。

突然の喪失に、思いの行き場もない男、女。それぞれに、自死ということを思う。

男は妻のピアノの生徒たちに月謝を返すために生徒たちの家を訪ねる。女は、二人で新婚旅行に行くはずだった沖縄へ、一人旅する。沖縄グルメの旅の予定を細かく立てていたのだ。決して豪華な食事ではない麺類などや、路地の奥の小さな珈琲店。

たまたま出会った沖縄のおばあと、言葉が通じないながらに束の間心が通ったようなシーンが良い。

台湾の仏教では、初七日にはその亡くなった人が訪ねてくると言われているらしい。三七日(みなのか)には何だったか、日本とよく似ているがお経であろうと思うがみんなが歌うように聞き覚えの無いメロディに乗せている。49日で一区切り、百箇日でその死を嘆き哭くことを終わる、というのは日本でも同じ。

カリーナ・ラムは結婚出産で数年映画を離れていて、久しぶりに見たけれど変わらない。アラフォーのはずなのに。主に香港で活動していたが、元々台湾出身、日本の血も入っているクォーターなのだそうだ。
ロックバンド五月天(メイデイ)のメンバーで石頭(シートウ)と呼ばれている石錦航は、今までもいくつかの映画で見ている。
二人がとても良い。

格別のドラマに発展することもなく、百日の法要で終わっていく物語。サブタイトルにZiniaの文字があり、ジニア百日草は台湾でも百日草と言うのね、と思う。

家族や恋人を亡くした経験の無い人には、この淡々とした描き方がわからないかもしれない。私には、しみじみととてもいい作品でした。たった1週間しか上映しないのかあ、ガーデンズシネマ。

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