1秒先の彼
監督 山下敦弘
脚本 宮藤官九郎
出演 岡田将生 清原果耶
台湾映画「一秒先の彼女」のリメイクという情報だけで、観ようと思った。元の台湾映画は観ていないけれど、評判が良かったのは知っている。
交番の前でちょっとためらって中に入り、遺失物届を書く青年。いや、やっぱりやめる、信じてもらえない…。失くしたのは“昨日”だと言う。
何事に対しても人より1秒早い、郵便局員ハジメは、しばしば残念なイケメンと言われている。路上で歌っている桜子に一目ぼれして、花火大会デートの約束をするのだが。
毎日その郵便局に来る地味な大学生レイカは、反対に何をするにも1秒遅い。いつも古いカメラを提げている。
清原果耶サンを目立たない地味な女の子と呼ぶのはいささか無理があるなあ。ドラマで超美人霊能者を名乗る役の時も、それはそれで違和感があったけど。
その、“消えた一日”の謎が明かされていく、チャーミングでヘンな映画。故・笑福亭笑瓶サンがラジオのDJ役。誰やらわからん今時ガングロのハジメの妹とか、まあまあなんとかわかる姿の加藤雅也とか、お久しぶり羽野晶紀や、荒川良々などなどいろんなお方が出てきます。京都人には笑えるのだろうこだわりのお言葉とかも。いずれ元の陳玉勳監督作品を観ます、必ず。原題は『消失的情人節』消えたバレンタインデーか。
1秒早いとか1秒遅いとか、生活にどんな支障が出るのか想像できないので興味そそられます。
バレンタインデーを情人節って言うのも、なんか面白い。日本独自の言い換えも考えてみたい。
中華圏では情人は恋人の意味、七夕を、七夕情人節という言い方をすることもあります。愛人が妻の意味になったりします。