著者 ドン・ウィンズロウ
創元推理文庫
推理小説が好きな人だったら、お気に入りの探偵さんが何人かいるでしょう?たとえば80年代にはパーカーのスペンサーがいて、それまでの飲んだくれの探偵と違って肉体の管理をきちんとして料理も自分でして恋人スーザンに作ってやる男だった。『初秋』と言う傑作を、その後越えられないまま、なんだかスーザンと別れる?え?というあたりから私は読まなくなってしまったけど、ファン多かったよね。
で、90年代に『ストリート・キッズ』で出てきたのがドン・ウィンズロウ描くニール・ケアリー。タイトルどおりヤク中売春婦の母を持ツストリート・チルドレン。11歳の時にスリを働こうとした相手ジョー・グレアムによって、探偵として育てられ・・・。
それが『仏陀の鏡への道』『高く孤独な道を行け』と続いて、たった三作だったけど、中国が舞台になったりするなども私好みで、でも99年に出た三作目で、止まったのかと思っていた、ら、大きな本屋さんでその後の二作を見つけ、あらびっくり。会いたかったよニール!
『ウォータースライドをのぼれ』では恋人カレンと穏やかに暮らし、いつか大学で英文学を教えるという夢を抱いている。がそこへ簡単な仕事だ、と頼まれて、有名人のセックススキャンダルに巻き込まれることとなる。
シリーズ最終作『砂漠で溺れるわけには行かない』では、ニールはカレンとの結婚を間近に控えているが、子供を欲しがるカレンに、及び腰になっている。実の父を知らないニールだから。途中からはジョー・グレアムを父さんと呼んでいるけれど。そこへラスベガスへ行ったきりの老人を探しに行けと命令が下る。さてこのジイサン手ごわくて・・・。
ところで、このニールは、最終作でも20代なのだけれど、推定年齢実は1953年頃の生まれ。今や50代のオジサンだ。カレンと仲よく暮らしている?子供できた?英文学教えて学生に煙たがられてる?どうなんだろう。