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冷たい雨に撃て、約束の銃弾を

ファイル 184-1.jpghttp://judan-movie.com/
監督 ジョニー・トー(杜 琪峰)
出演 ジョニー・アリデイ 黄秋生(アンソニー・ウォン)  林家棟(ラム・カートン) 林雪(ラム・シュ)

iマカオで中国人の夫と子供たちを待っているフランス人妻がいる。“你们在哪里?(あなたたち今どこ?)”と電話で聞いている。帰宅した彼らとフランス語で会話し、間も無く、3人の男たちによって銃撃される。フランス語・英語・広東語の台詞が混ざっている中になぜかこれだけ北京語だった。

病院で、妻だけがかろうじて生き残っているところへ、フランスから父親が来る。新聞の活字を使って、口がきけない状態の娘と会話し、その時の状況を聞きだす。

この父親役がジョニー・アリデイ、その昔フランスのエルヴィスと呼ばれ、シルヴィー・バルタンが“ジョニーはどこに?”と歌ったアリデイが、孫のいる(いた)役で出てくる。私が知っている姿は金髪だったよなあ、ロングヘアの時代あったよなあ・・・誰かに似ている。サム・シェパード?ハーヴェイ・カイテル?

別の3人の殺し屋たちがいる。組織のボスの命令で、あるホテルの一室でターゲットを殺した後、父親とすれ違う。

父親は、男たちに復讐を依頼することになる。父親もかつてスナイパーだったのだ。

ジョニー・トー作品ですからねえ、血しぶきが飛んで黒社会で、DVDで見るもんじゃないんです。映画館で観たかった。実際、途中で一回止めて休んじゃいましたよ。最初父親役をアラン・ドロンに依頼したけれど断られたとか。役名がコステロなのは、アラン・ドロンの映画からとったらしい。

香港ノワールを見慣れた人なら、ボス役のサイモン・ヤム、秋生サン、林雪と、メンバーを見ればどんな映画かほぼ想像がつく。この作品で良いのは、自転車、ゴミ置き場、シール、などの小物の扱い。そしてビッグ・ママという女性も良いね。銃撃戦で3人がなぜか煙草に火をつけるでしょ、あれ、『男たちの挽歌Ⅱ』の終り近くのシーン思い出すよね、って誰に聞いてるんだか、だれか同意して!

父親の頭には昔食らった弾丸が入っていて、いつ記憶を失うかわからない、という話をして間もなく・・・。

韓国のヤクザ映画と全然違う、スタイリッシュな映像、緊迫感の中にふっと笑いが起こる遊びの入り方、正しい香港ノワールだ。ちょっとゆるいかもしれないけど、おかげで後味は悪くない。

昨年度のキネマ旬報の、ベスト10に入っていた、何位だったか忘れました。原題はシンプルに“復讐”のようです。派手な邦題で。

MOVIE
comment(0) 2011.07.07 07:27

ジェノサイド

ファイル 183-1.jpg著者 高野和明
出版社 角川書店

genocide 一般には大量虐殺の意味に使われますが、http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%8E%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%89を参照してください。

プロローグでバーンズと言う戦争したがりのアメリカ大統領が出てくる。これがコイズミさんと仲が良かったBッシュがモデルであることは明らか。
そして、アフリカである任務を遂行すると大金を得られることになっている、日本人一人を含む傭兵4人。
父の急死、その死後に父からの不可解なメールを受け取り、指示どおりに動くこととなる日本人大学院生、古賀研人。

全く別の場所で、ハインズマンレポートというものと、ある難病(傭兵の一人の息子が今その病で死に瀕している)と新薬開発、人類の進化、そして、父と息子の関係・・・が、それぞれの立場で絡んで、進行していく。

たとえば今、中国が海の領域を広げようとして日本ともベトナム辺りとも争っている。中華思想=中国が世界の中心である意識を、経済発達とともにどんどん増大化しているようだ。中国からのハッキング行為も、しばしばニュースになる。が、アメリカという国が、世界の警察(誰が決めたんだ?)として正義の名のもとに何を行っているか、その裏に何があるか?
あるかもしれない・・・。

帯で、北上次郎が絶賛していたので、北上次郎に外れ無し!と信じている私はそのままレジへ。この作家知らなかったけど、壮大なスケールで、すごい。まさか薬学部出身だったりしないよね、と思ってちょっと調べたら、もともと映画監督志望だったようだ。なるほど。ハリウッドサイズの、物語。ハリウッドが自国に刃を向けられるなら。

BOOK
comment(2) 2011.07.06 12:41

台北の朝、僕は恋をする

ファイル 182-1.jpghttp://aurevoirtaipei.jp/
監督 アーヴィン・チェン
出演 ジャック・ヤオ アーバン・クオ ジョセフ・チャン クー・ユールン

制作総指揮ヴィム・ヴェンダースだそうであり、アメリカ生まれの台湾人監督は故・エドワード・ヤンに心酔して師事したのだそうでありますが・・・。まああまったーりとした作品です。

パリにたつ恋人を見送る男の子がおりましたのさ。男の子さんは書店でフランス語学習本を立ち読みする日々、そこに女の子の店員さんがいて、彼にちょっと興味を示していて。
ある日、やっぱりパリに発った女の子にふられましたのさ。でもここで引き下がらない、フランスに行く!でも金がない・・・のでヤクザの金貸しさんから借りました。その代わり、ちょっとした荷物を運ぶよう頼まれ・・・。チンピラや警官やピストルや、なにやらかにやらに巻き込まれる若い男女であります。

その、ボスを出し抜こうとするチンピラ役の柯宇綸(クー・ユールン)があーんなまーったーりな役もできるのねえ、違和感無いのよそれが!と、そこはうれしい発見。エドワード・ヤン監督の作品などではもっと頬がこけていて神経質そうだったり、その後ゲイをやったり、なにかしら癖のある役という印象なのが、とんでもない、幅のある役者さんだったと知りました。しかし、91年の『クーリンチエ少年殺人事件』に中学生役で出ているのだから、結構な年齢のはず、若い。

映画の中にでてくる妙なダンスは台湾に実在するのか?映画のために創作したのか?これまた力の抜けたあれ、気になります。
それにしても、どこがヴィム・ヴェンダース、エドワード・ヤン?ともあれ台湾らしいことだけはまことに台湾らしい(まだ行ったことないけどね)作品。

追伸 公式サイトには エドワード・ヤン師事した とあるので、それは の間違いでは?と思っていたら、チラシのほうでは エドワード・ヤンに師事し と書いてあった。~を支持 ならわかるけど。なお、第60回ベルリン国際映画祭最優秀アジア映画賞受賞作品だそうです。へ?という気が、しないもんでも・・・。

MOVIE
comment(2) 2011.06.29 21:58

すばらしい新世界

ファイル 181-1.jpg著者 池澤夏樹
中公文庫

4月に紹介した『光の指で触れよ』の家族の、その数年前の物語。
私は読む順序が逆になりましたが、2000年に単行本が出版されていると言うのに、まことに現在の日本に向けたかのようなお話。

夫・林太郎は、原発にも関わっているような(つまり日立・東芝だな)会社で風力発電の開発に携わっている。妻・アユミは、学生時代はインド哲学をかじったが、今は環境系のNGOで仕事をしている。ちょうど、節電用の機器(使っている電量がデジタル表示されるもの)の普及という仕事からの誘いがかかったところである。

アユミの友人からの依頼に始まり、ネパールの山の中のナムリン(架空の国名です)で、発電に使う小型風車設置のためネパールへ向かうこととなる林太郎。

カトマンドゥーと発音するのね、と、大昔atconさんからもらった葉書で知ったのでしたよ。ポカラという地名もそれで。もっともっと山の中の、たどり着くに馬に乗ったりしなければならない場所、いわゆる秘境の話ですが、ネパールに行ったことのある人にはより面白いでしょう。

ちょうど東海村臨界事故の後という時代に書かれている。私はその時東京にいて、茨城の友人と会う約束をしていた。そのただなかに起こった事故で、友人は屋内退避しなければならなかった。…でもそれは数日でおさまったのだ。2011,3,11以後の今は、その規模をはるかに超えた放射性物質が存在している。微量とは言え、鹿児島産のお茶にもセシウムが含まれていたほどに。

日本の開発援助が、しばしば現地のお荷物になっている問題、NGOの名を借りてあやしげなことが行われるケース、民族問題、宗教、などさまざまな内容を含んでいる。

続編『光の指で触れよ』につながるエピソードもいくつか。林太郎は現地の神に気に入られてしまい、そこを離れられなくなって、小学生の息子が迎えに行くこととなるのだが、女神の化身?ナジマと無上瑜伽タントラ体験をする(ごく平たく言うと無上の性体験です)という経緯がある。続編のアユミのタントラ体験につながることを、初めから考えていた?かどうかわからにけれど。

今となっては、この小説でおもにアユミによって語られる環境問題はまだ日本にとっては人ごとだったようにも思うし、政治家の選挙運動を広告パブリシティのようだと絶望しているのも、まだ甘い気がする。が、時に小説が現実を先取りする例の一つである。

タイトル“すばらしい新世界”は、オルダス・ハックスリーによる1932年発表のSF小説からとられている。それこそ未来予見している作品のようだが、未読。

BOOK
comment(0) 2011.06.13 09:34

かもめ食堂

ファイル 180-1.jpg著者 群ようこ
幻冬舎文庫

映画『かもめ食堂』は、大好きな映画だった。私にとってその年の日本映画第一位の作品だったはず。この欄でも紹介済み。
その原作のほうです。

ヘルシンキの街中でかもめ食堂(ruokala lokki)と言う食堂をやっている日本人の女の子(フィンランド人にはそう見えるが実は38才)サチエがいて、だーれも客が入っていない、でもサチエはいつも皿や店をみがいている。ある日、日本オタクの男の子がやってきて常連となる。
その男の子がガッチャマンの歌詞を知りたいという。
映画を見ながら、誰だ、誰だ、誰だー空の彼方に…なんだっけ?なんだっけ?いつも夜中の再放送を見てたのにい、と思ったものだ。
で、まあ偶然日本人らしい旅行客に話しかけ、ガッチャマンの歌知ってますか?で、知っていたのがミドリさんで、その後たまたま店に入ってきたマサコさんがいて、その二人も店を手伝うようになり、ただウインドウの外から眺めていた地元の人々も次第に食堂の客になっていく。

なんというほども無いが絶妙におかしい運びはもちろん映画と同じなのだが、なーんとそうだったのか、という、背景が、本を読むとわかるのだよ。なんと、サチエさんは日本で宝くじをあてて、それでヘルシンキで食堂をやれる資金があったのさ。だから客がちっとも入らなくても地道に店や食器を磨いて食材を仕入れて暮らしていけたわけだ。またなんでヘルシンキ?なぜに食堂?という経緯も明かされている。

映画を見ているのに、私はあちこちで吹き出しました。父親にフィンランド語の勉強に行くと言う、学校の名前を聞かれて口走った名前が“国立ムーミンフィンランド語専門学校”っておいおい!

東日本大地震、原発問題、と、テレビやNetに集中していた時期をちょっと過ぎて、しばしゆっくりしたかった時に、この本を手にしました。若過ぎない年頃の、少し疲れた方の骨休めに一服いかが?

ところで、映画のサチエさんは小林聡美が演じていますが、そしてマサコさんはもたいまさこ、その二人にあと室井滋で『やっぱり猫が好き』をやっていたのですよね、今となっては室井滋は少し違う方向に行っているように思う、そのように、あの番組の作者だった三谷サンと、今では向かうものが違ってしまった、感じが分かるような気がする。って大きなお世話ですね。

BOOK
comment(0) 2011.05.25 22:08

ヘヴンズストーリー

http://heavens-story.com/
ファイル 179-1.jpg監督 瀬々敬久
出演 崔岡萌希 長谷川朝晴 忍成修吾 村上淳 山崎ハコ

途中に休憩をはさんで4時間38分。

家族を殺された幼い娘、妻子を殺された若い夫、一人息子を育てながら復讐代行を副業にする警官、理由なき殺人を犯した学生、そしてその青年と家族になろうとする女性、彼らを中心に、20人以上の登場人物が、複数の殺人事件をきっかけにつながっていく。
と、チラシに書いてある。

幼い娘が家族を殺された直後に見たテレビの中で、妻子を殺された男が「僕がこの手で犯人を殺してやります」というのを見る、その瞬間に8歳の娘にとってその男がヒーローになる。なぜなら、その同じテレビ画面の中で、自分の家族を殺した男は自殺したことを知ったところだったから。もう自分の復讐はできないから。「お父さんの歳もお母さんの歳もお姉ちゃんの歳も超すよ、私死なない」と、祖父に伝える8歳の娘。
最初の物語のこの部分からしてすでにせつない。

行きずりに殺人を犯した青年に関心を持つ人形作家は、自分が若年認知症であることを知り、絶対に忘れたくないものを探してみたけれど、何もない、と言う。
この人形作家を演じる歌手の山崎ハコが役者として演じるなんて驚いたけれど、この役はほかに考えられない。たとえば緑魔子が演じたとして、ちょっと艶っぽさが過ぎる。この存在感は何だ?と、たぶん、山崎ハコという歌手を知らない人が見たら思うのではないか。
養子になった殺人犯訳の忍成修吾の、その後を見ながら、『リリイ・シュシュのすべて』という映画は結局どうなったんだっけ、と昔の姿を思い出したりした。

罪と罰、復讐、復讐の復讐・・・理由無き殺人にも何かの理由はあり得る。

今の時期なので、天災ならばいかに家族友人すべてを奪われようと、人は復讐など考えない、ことなどを思った。<原発事故は天災か人災か?復讐は?誰に?>

悲惨な話を、悲惨に終わるけれど、後味が悪いかと言うと、そんなことは無かったと私は思います。人形劇というのか人形振りと言うのか、仮面を付けた人と人形の芝居が間に挟まります。たくさんの、いい役者さんが出ています。片岡礼子さん、無理しないで長く続けてね。

MOVIE
comment(0) 2011.04.24 15:16

光の指で触れよ

ファイル 178-2.jpg

著者 池澤夏樹
中公文庫

『すばらしい新世界』と言う前作の続編という形だが、私は前作を読んでいない。それはそれとして読める。

前作ではとても仲の良い家族だった(らしい)が、今はバラバラに生活している一家がある。夫の恋愛をきっかけに、妻が5歳の娘を連れて家を出て、オランダで暮らし始めた。
夫は風力発電の設計者で、ネパールの奥地に小さな丈夫な風車を建てたことがある。

原発がいけないのは複雑すぎることだよ、熱源である原子炉に対して周辺機器が多すぎる。放射能の問題とは別に、形がエレガントじゃない。

岩手県は風力発電の先進地域で、今の体制ならば総需要の3パーセント近くを風力でまかなうことができる。ところが、このところ、電力会社の姿勢が消極的になった。

世界中の八千か所の地点の風速を集めて、そのうちのどれだけで発電ができるか計算した(学者がいる)。全体の13パーセントで発電が可能、その総量は72テラワット。
(電気は自分で作れませんか?という質問に対し)
風力で定格出力400ワット、太陽光とバッテリーを組み合わせてあって、実際の発電量は一日に300ワット時くらい、液晶テレビなら5時間見られる。風力で定格出力400ワット、太陽光とバッテリーを組み合わせてあって、実際の発電量は一日に300ワット時くらい、液晶テレビなら5時間見られる。
とか、パーマカルチャー(有機農業の一種)、コンポストトイレ、などなど、今の、この地震、津波、原発事故の、起こってしまったこの世界に、なんとふさわしい時期に文庫化されたのだろう.。宮城こそでてこないけれど、福島や、岩手の土地に関連した人たち、物事。

物語のほうは、妻はコミュニティーと呼ばれるエコロジー系だったりスピリチュアル系だったりそれぞれの特性を持つ共同体で生活する体験を通して、農業に関心を持っていく。夫は夫で、高校生の息子を介して知り合った人々、その環境から、農業に近づいていく。シンクロニシティー。娘は可南子という名前がキノコに変化していてこのキノコちゃんの言動がとてもかわいい。だれか身近にモデルがいたのかなと思われる。

「いい惑星はめったに見つからない」
いい標語でしょう?玄関のガラスに張っていた人がいたのだそうだ(小説の中のお話)。今、ACのCM,いろいろ言われているけれど、おはようさぎ、とかあの、あいさつしよう、というやつ、私はあいさつの苦手な子供だった、母のスカートの端を掴んで後ろに隠れがちだった、ことなど思い出していたら、やっぱりあいさつの苦手な子供だった人のブログにぶつかった。挨拶が苦手なことを責めないで、というもの。ちょっと先に頭で考えてしまう子供はあいさつが苦手なんだ、って。うちの近くでも小学校の教育だろう、出合い頭にこんにちは、と言われる、のは気持ちはいいけどね。と、これは脱線。

妻が習得しているレイキという気功の一種のようなもの、そしてコミュニティーの仲間の男との、マッサージの延長にある交合によって得られる精神の高みを得る行為。

ヨガをやっている私はタントラヨガと言うものの存在は知っている。チャクラ、クンダリニーという言葉の何物かも一応知っている。が。

鍬を持って土を耕すことをやり始めたところの私自身と、この未曾有の災害のさなかの日本の状況に、狙いすましてぶつけたかのようなこのお話の中の人物たちが、ちょっとした実在の知り合いのような・・・近しい気持ちになっている私です。
でももともとこれは新聞小説で、2005年~2006年にかけて連載、2008年に単行本出版、2011年1月文庫化。

芥川賞受賞のころの池澤夏樹は、その生物学上の父上である福永武彦氏によく似ていたけれど、最近の写真ではあまり似ていない気がする。

BOOK
comment(6) 2011.04.04 10:18

悪魔を見た

ファイル 177-1.jpghttp://isawthedevil.jp/
キム・ジウン監督
出演 イ・ビョンホン チェ・ミンシク

韓国映画のえげつない暴力シーンは見慣れているつもりだったが。
やくざの暴力・切った貼ったの血は見慣れていた、が、変質者の暴力・切り刻みというのは話が別なのだった。
まあとにかく、これをTVサイズで見る気には、全くならない、だろう。

チェ・ミンシクという俳優は、たとえば『オールドボーイ』とか、変な役をやっている事が多い。
イ・ビョンホンは、このところ妙な役ばかりやってないかい?甘い人生、グッド・バッド・ウィアード、アイカムウイズザレイン…。
ま、甘い人生、グッド・バッド・ウィアードはこの監督の作品なので。

恋人が惨殺される。国家情報院捜査官の主人公スヒョンは休職し、犯人探しを始める。

シリアルキラーのギョンチョルを探し出す。痛めつけ、GPS入りのカプセルを飲ませて、逃がし、また追い詰める。

ちょっと昔の香港映画でも、30回ぐらい死んでるぞ、と思われるのにまた起き上がって生き続けることがよくあるのだが、このギョンチョルも死なない。死なない程度に痛めつけてるったって、細菌感染するやろお、そーの汚い環境なら。
怪物だから感染症も逃げるらしい。

ゴローちゃんご推奨の作品だと聞いて、見たのだが。ホラーもサイコサスペンスもましてやスプラッタなんて絶対見ないのに、スプラッタ・ホラー・サイコ・サスペンスでしたぜ。
イ・ビョンホン以外の誰がこの役をやれるか?だれも思いつかない。
が、演技賞だったらチェ・ミンシクの方か。あーえげつない。

どなたさまにもお勧めしません。スプラッタやサイコサスペンスフリークの方、どうぞ。韓流ファンのおばさまがた間違って見た人も多いでしょう。

見るべきものが無いという意味ではありません。ゴローちゃんの評価ももっともです。

それにしても、『親切なクムジャさん』とかでもそうだけど、韓国の歴史的な問題でしょうか?何百年も積み重なった抑圧感のなせる技でしょうか?このえげつなさは。

“ベルセルク”などの日本のマンガの影響か?と書いていた人がいた。なるほど。

MOVIE
comment(0) 2011.03.10 10:19

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